岸田首相、朝鮮学校などへのヘイトクライム「許されない」 被害者との面会も検討 参院予算委で答弁

岸田文雄首相(資料写真)

 北朝鮮による弾道ミサイル発射を巡り、朝鮮学校への嫌がらせや生徒に対する暴行などヘイトクライムが各地で起きていることを受け、岸田文雄首相は19日、「いかなる社会においても許されない」との意向を表明した。被害者と対面して直接話を聞くことも検討するという。参院予算委員会で立憲民主党の打越さく良氏に答弁した。

 ヘイト被害については18日、朝鮮学校の教員や人権NGOなどが法務省に伝えて対策を要請した。被害は同日正午までに全国の6校で計11件に上り、電車内で生徒の足を踏みつけて威嚇する事案もあったという。

 打越氏は「保護者から子どもたちへの心配を聞き、胸に迫る思いだ。ミサイル問題には断固抗議するが、朝鮮学校の生徒や在日コリアンを攻撃するのは不合理であり差別だ」などと述べ、見解を求めた。首相は「特定の民族や国籍の人々を排斥する趣旨の不当な差別的な言動、そのような動機で行われる暴力や犯罪はいかなる社会においても許されない」と応じた。

© 株式会社神奈川新聞社