里帰り分娩受け付け終了 後任医師 見通し立たず 糸魚川総合病院産婦人科

 糸魚川市竹ケ花の新潟県厚生連糸魚川総合病院(山岸文範院長)は10月31日で、里帰り分娩(ぶんべん)の受け付けを終了する旨を病院ホームページ上で周知した。同日までに問い合わせのあった同病院での里帰り出産を希望する妊婦については予定通り受け入れる。
 市は1日に開かれた市議会市民厚生常任委員会で、同病院産婦人科医師の確保状況と対応について報告。健康増進課によると県、病院と協力して産婦人科医師の確保に向けて取り組んでいるが同日現在、本年度で退職する産婦人科医の後任は見つかっておらず、産科継続の見通しは立っていない。引き続き医師確保に努めるとしている。婦人科診療は富山大の医師紹介により継続できる見通し。
 医師の確保ができない場合も糸魚川で安心して出産できる環境支援を図るため、出産支援を担当するこども課を中心に庁内で検討をしていると説明した。
 里帰り分娩の受け付け終了措置について、山岸院長は医師の体制がまだ確定していない中で「現段階では迷惑を100%かけない状況ではない」と説明し理解を求めた。同病院産婦人科によると、問い合わせは月に数件あり、すでに案内している人については、希望に添って分娩を受けるとしている。

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