ガーディアンズが来季の正捕手を確保 ズニーノを1年契約で獲得へ

メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンド記者が関係者から得た情報によると、捕手の補強を必要としていたガーディアンズは、レイズからフリーエージェント(FA)となっていたマイク・ズニーノと1年600万ドルの契約を結ぶことで合意に至ったようだ。ショーン・マーフィーの獲得を狙っていたとみられるガーディアンズだが、マーフィーは三角トレードでアスレチックスからブレーブスへ移籍することが決定。捕手市場が大きく動き始めるなかで、強打好守のズニーノを1年契約で確保することに成功した。

現在31歳のズニーノは、2012年ドラフト全体3位指名でマリナーズに入団するなど、トップ・プロスペクトとして大きな期待を背負った選手だった。2013年には早くもメジャーデビューを果たし、2014年には打率1割台ながら22本塁打を記録。その後も低打率ながら長打力を発揮して2017年に25本塁打、OPS.840をマークし、2018年にも20本塁打を放った。2018年オフのトレードでレイズへ移籍し、2021年には自己最多の33本塁打を放ってオールスター・ゲーム初選出。ただし、今季は左肩の手術を受け、36試合で打率.148、5本塁打、16打点、OPS.499という自己ワースト級の成績に終わった。

長打力だけが魅力の選手というわけではなく、2021年にはフレーミングの指標やポップタイム(捕球してから送球するまでに要する時間)など、守備面の各部門でもメジャー上位の数字を記録。マリナーズ時代の2018年にキャリアハイの守備防御点11を記録し、メジャー10年間で守備防御点がマイナスになったのは2度だけと安定した守備力を発揮している。健康面の問題さえなければ、ガーディアンズにとって大きな戦力となることは間違いない。

ガーディアンズには次代の正捕手候補として現在22歳のボー・ネイラーというプロスペクトがおり、ズニーノはネイラーのメジャー定着までの「つなぎ役」を担うとみられる。マーフィーはFAまでの保有期間が3年残っていたが、1年契約のズニーノであれば、ネイラーのメジャー定着をブロックすることはない。その点において、ズニーノはガーディアンズのチーム事情にフィットする存在と言えるだろう。

© MLB Advanced Media, LP.