メッツがさらなる補強 2021年球宴選出の捕手ナルバエスと契約合意

メジャーリーグ公式サイトでメッツを担当するアンソニー・ディコモ記者が関係者から得た情報によると、メッツはブリュワーズからフリーエージェント(FA)となっていたオマー・ナルバエスと契約合意に至ったようだ。「ニューヨーク・ポスト」のジョン・ヘイマン記者は契約条件について「2023年が年俸800万ドル、2024年は年俸700万ドルの選手オプション」と伝えている。つまり、ナルバエスには2年1500万ドルの契約が保証され、1年後にオプトアウト(契約破棄)の権利が与えられているということになる。

現在30歳のナルバエスはベネズエラ出身。マリナーズ時代の2019年に打率.278、22本塁打、OPS.813をマークするなど、好打の捕手として知られており、ブリュワーズ移籍2年目の2021年には打率.266、11本塁打、OPS.743を記録し、自身初のオールスター・ゲームに選出された。以前は守備面に大きな不安を抱えていたが、ブリュワーズ移籍後にフレーミングが大きく上達。今やメジャー屈指のフレーミング技術を誇る捕手となっており、今季は84試合に出場して打率.206、4本塁打、23打点、OPS.597と打撃面では苦戦したものの、守備面では3年連続でプラスとなる守備防御点を記録した。

今季のメッツはトマス・ニードとジェームス・マッキャンを併用。シーズン終盤には強打の有望株フランシスコ・アルバレスがメジャー昇格を果たし、来季はこの3人が正捕手の座を争うものとみられていた。しかし、ナルバエスの加入によってメジャーレベルの捕手が4人となり、まだ21歳のアルバレスはもう少しマイナーで経験を積むことになりそうだ。好守のニードに対し、4年4060万ドルで加入したマッキャンは2年連続で攻守両面で精彩を欠いており、余剰戦力としてトレードに出される可能性もある。

なお、「Roster Resource」の計算によると、ナルバエスを加えたことで、メッツの来季の年俸総額は3億4000万ドルを突破。ぜいたく税のルールに基づいた計算では3億5000万ドルの大台を突破している。

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