交通停滞の影響深刻 食料品や燃油など入荷見通し立たず 県内の大雪ピーク越す

 県内の大雪は20日、ピークを越したものの、これまでに降り積もった雪のため、中、下越を中心に交通停滞が続いた。北陸自動車道は上越―中之島見附両インターチェンジ(IC)間の下り線で通行止めなど、上越市から新潟方面へ向かうことができず、国道8号も柿崎区から柏崎市までの間で通行止めとなった。
 また同日、県の災害派遣要請を受け、陸上自衛隊高田駐屯地の第2普通科連隊は柏崎市内でスタック車両の救出などの活動を実施した。

災害派遣要請を受け、陸自高田駐屯地の第2普通科連隊が柏崎市へ派遣。国道8号でスタック車両の救出や食料、燃料の配布などに当たった(同駐屯地提供)

 物流への影響も続き、上越市内のコンビニエンスストアでは20日正午ごろ、弁当やパン、おにぎり、一部の新聞などが届いていなかった。また同市内のスーパーマーケットでは生鮮以外の既製品も今後の入荷見通しが立たない状況だという。担当者は「在庫があるものから並べているので、昨日あったものもどんどんなくなっている。状況は前日より悪化している」と話した。

おにぎりや弁当などが納品されず空になったコンビニエンスストアの商品棚(20日午前10時ごろ)

 ガソリンスタンドでは燃料が品薄状態となっている。同市内にガソリンスタンド4店を経営する東菱物産(本社・上越市五智3)では「(ガソリンや灯油、軽油などの)入る見通しが立っていない」(小林光雄営業部長)と頭を悩ませている。
 柏崎市内の大規模渋滞によりガソリンを積むタンクローリー数台が巻き込まれたという。渋滞は解消されつつあるが、道路状況が悪く通行止めが続いている。20日は通常営業したが、店の在庫量は少なくなっているといい、21日以降の対応に苦慮している。
 東北電力ネットワークによると、今回発生した停電は20日夜までにほとんどが復旧。一部地域では同日中の復旧は困難と判断された。
 JR東日本新潟支社によると、前日から運休していた信越本線は新潟―長岡両駅間で昼すぎに運転を再開したが、長岡―直江津両駅間は終日、運転を見合わせ。えちごトキめき鉄道の妙高はねうまラインを走る「特急しらゆき」も全て運休した。
 上越市では高校1校が悪天候により、早退の措置を取った。
◇23日から再び強い冬型
 新潟地方気象台によると、日本付近は強い冬型の気圧配置となるため、県内は23日から24日ごろにかけて大しけとなる所があり、大荒れや大雪となる恐れがあるという。
 22日は北日本付近へ進む低気圧が発達し、その後、25日ごろにかけて日本の上空に強い寒気が流れ込み、冬型の気圧配置が強まる見込み。
 県内は23日から24日ごろにかけて高波に警戒、雪を伴った強風、大雪による交通障害や施設への被害に注意、警戒。また、雪崩に注意するよう呼び掛けている。

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