メッツとコレアの契約 「劇的に異なったもの」になる可能性が浮上

現在の球界で最も注目されているトピックは「カルロス・コレアはいつ正式にメッツの一員になるのか」ということだ。メッツとコレアは12年3億1500万ドルの大型契約で合意したものの、身体検査で右足首の状態に不安があることが判明。その後も両者は契約成立に向けて交渉を継続中だ。「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者は「今週中にすべてが解決されるだろう」との見通しを示したが、「劇的に異なったものになる可能性がある」と現在行われている交渉のなかで契約条件の見直しが行われる可能性を示唆している。

メッツとコレアの契約交渉は決裂する可能性も残されているが、メッツにとってはコレアがFA市場で獲得可能な最後の大物選手であり、コレアにとっては再びFA市場に戻ったところで好条件の契約を得られない可能性が高いため、両者が歩み寄って契約を成立させるだろうとみられている。ローゼンタール記者は「メッツがコレアとの契約から手を引く気配はない」とリポート。ただし、「12年3億1500万ドルを全額保証することはないだろう」とも伝えている。

有力な妥協案は、コレアが右足首の故障で長期離脱した場合に、メッツが12年契約の一部を破棄できるような条項を盛り込むことだ。コレア側にとっては契約の価値を下げることになるため、代理人のスコット・ボラスはこのような条項を盛り込むことを好まないだろう。しかし、ボラスは以前、イバン・ロドリゲスやJ・D・マルティネスの複数年契約を実現させた際に、故障離脱があった場合に契約期間を短縮できるという条項を盛り込んだことがある。契約を成立させるための最後の手段として、ボラスがこのような条項を盛り込むことを受け入れる可能性は十分にある。

コレアはメッツに加入した場合、本職の遊撃ではなく三塁を守る予定だ。そのため、昨季の正三塁手エデュアルド・エスコバーが余剰戦力となり、ローゼンタール記者は「メッツはエスコバーをトレードするだろう。ペイロール削減のために複数のトレードが行われる可能性もある」と指摘。コレアとの交渉が決着すれば、メッツが今度はトレード市場の主役となるかもしれない。

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