〈動画あり〉上越市の採卵養鶏場 高病原性鳥インフル陽性を確認 10万5000羽 殺処分始まる

 上越市内の採卵養鶏場で鶏が多数死んだことを受け、県は13日、中央家畜保健衛生所の遺伝子検査の結果、高病原性鳥インフルエンザの陽性を確認したと発表。同日朝から殺処分を開始した。2022年度の県内発生は阿賀町、村上市に続き3例目。
 この養鶏場では12日朝、鶏15羽が死んでいるのが見つかり、過去数日よりも急増したことから上越家畜保健衛生所に通報。同衛生所が立ち入り調査し、簡易検査を行ったところ、陽性を確認していた。
 県などは殺処分の他、発生現場の半径3~10キロ区域内の鶏などの搬出を制限。また周辺の幹線道路など2カ所に消毒ポイントを設置し、畜産関係車両の消毒を実施。さらに周辺農場での異常の有無を確認するとともに、県内の全養鶏場に対する注意喚起を行った。
 防疫措置による環境影響調査として現場周辺の河川5地点での水質調査、現場の半径10キロ圏内での野鳥監視パトロールも開始した。
 県によると、13日正午時点で4800羽を処分(対象は10万5000羽)。作業は同日午前8時から、県職員に上越、妙高両市職員、JAえちご上越、地元建設業者、北陸農政局など計50人が4時間交代で行った。資機材の補充はできていて作業に影響はないという。防疫措置は24時間体制で実施し、来週中の終了を目指している。

◇殺処分作業の様子動画(県提供映像)

13日に行われた殺処分の様子(県提供)

◇職員延べ68人上越市へ派遣 糸魚川市
 糸魚川市は13日、県からの要請を受け上越市へ市職員を派遣すると発表した。期間は14日から17日まで、延べ68人が殺処分や健康調査などを行う。

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