【連載コラム】MLB全30球場を制覇 第6話 東地区の旅 ナ・リーグ王者編

澄み渡る青空。美しい芝。白球が奏でる音に、歓声が重なり合う。最高峰のプレーに心躍り、熱く盛り上がる場所。今年アメリカ中を飛び回り、MLB全30球場を制覇したスポーツアナウンサー福田太郎が、あなたを「夢のボールパークに」お連れします。MLBスタジアムの世界へ、ようこそ。

2022年 ナショナル・リーグ チャンピオン

フィラデルフィアは、熱狂的なファンが多いことで知られています。ただでさえ、普段から盛り上がっているスタジアムが、地鳴りのような大歓声に包まれました。レギュラーシーズン・東地区3位ながらも、ポストシーズンのワイルドカードと、ディビジョンシリーズを勝ち抜き、ナ・リーグ王者に輝いたのです。土壇場での勝負強い一打で、フィリーズをワールドシリーズに導いたブライス・ハーパー選手のバッティングにも注目です!

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シチズンズ・バンク・パークへ

アメリカ東海岸に連なる、MLBスタジアムを巡る旅に出ましょう。ニューヨークのマンハッタンから、アムトラックという鉄道に乗って、南へ向かいます。景色の移ろいを楽しみながら、「フィラデルフィア30thストリート駅」までは、特急列車で1時間半くらいです。ここから先にも、ボルチモア、ワシントンD.C.と、楽しみが待っているので、ぜひまたご一緒しましょう。

スタジアムまでは、車で10分ちょっと。赤れんが造りの壁が見えてきました!「自由の鐘」のオブジェに出迎えられたら…Citizens Bank Park! Nice to meet you!

[球場外の鐘は、前の本拠地「ベテランズ・スタジアム」にあったものを復元](

Ballparkの楽しみ方

フィラデルフィアは、アメリカ合衆国・建国の地。その象徴で、チームロゴにもなっているのが「自由の鐘(リバティ・ベル)」です。フィリーズ選手がホームランを打つと、スタジアム内にある電飾が揺れ、「ゴ〜ン!」と、鐘の音が鳴り響きます。

そのちょうど真下、外野通路の「アシュバーン・アレイ」を歩いてみましょう。殿堂入り選手の銅像やチャンピオンズトロフィーなどが並び、19世紀から続くチームの長い歴史を感じられます。

美味しそうなフード販売店が軒を連ねているので、だんだんお腹が空いてくるかも。人気なのが「ブルズBBQ」という、球場内でバーベキューが出来るお店。フィラデルフィア発祥、名物の「チーズステーキ(チーズと牛肉のサンドイッチ)」は絶品です!

[とっても濃厚ジューシー!](

みんなで楽しめるボールパーク!

充実のキッズエリア「ザ・ヤード」は、小さな野球場をはじめ、ピッチングやクライミングといった体を動かせるコーナーが盛り沢山。家族連れにも嬉しい空間です。日本ではなかなかお目にかかれない、ホットドックの弾を発射させ、的に当てるゲームがとってもユニーク。愉快なマスコット「フィリー・ファナティック」が、遊びに来てくれるかもしれません。

[ホットドッグ、当てられるかな?](

チームが誕生したのは、1883年。地元民に愛される「フィリーズ」という名前は、プロスポーツ史上、ひとつの都市で最も長く続いているものだそうです。

2026年には、アメリカ建国250周年を祝って、オールスターゲームの会場になることが、すでに決まっています。祖国とチームの伝統を守り、ますます強くなるフィリーズ。老若男女、幅広い年代のファンが作り上げる「シチズンズ・バンク・パーク」の熱気に、ぜひ包まれてみてください!

[建国の地での国歌斉唱(ナショナル・アンセム)は圧巻!](

せっかくフィラデルフィアに来たなら

充実のキッズエリア「ザ・ヤード」は、小さな野球場をはじめ、ピッチングやクライミングといった体を動かせるコーナーが盛り沢山。家族連れにも嬉しい空間です。日本ではなかなかお目にかかれない、ホットドックの弾を発射させ、的に当てるゲームがとってもユニーク。愉快なマスコット「フィリー・ファナティック」が、遊びに来てくれるかもしれません。

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福田太郎(ふくだ・たろう)/ 1991年生まれ。HTB北海道テレビ放送アナウンサー。プロ野球の実況中継や、朝の情報番組MCを担当した後、2022年2月から11月まで休職。MLB全30球団・ボールパークを訪ね、世界最高峰のスポーツエンターテイメントを学び、12月に復職。写真:福田太郎

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