川崎の小3男児の「愛」届く 京急が車両基地見学の「プレゼント」 貸し切り列車に目輝かせ

制服を着て運転席に座る杉澤怜生君=8日、横浜市内

 赤い電車を愛してやまない少年の夢に、大人たちが応えた。川崎市川崎区に住む杉澤怜生(れい)君(8)=市立小田小学校3年=の「京急愛」を報じた本紙記事を読んだ京浜急行電鉄(本社・横浜市西区)がこのほど、車両基地に招待。間近で大好きな電車に触れた怜生君は「夢みたい」と目を輝かせた。

 近くを走る京急線を見て育った根っからのファン。車両や駅の知識に富み、昨年夏には、大きな模造紙に写真をあしらい、手作りの路線図を完成させた。

 「当社の電車をそんなに愛してくださるのなら…」。自作の路線図を掲げ笑う怜生君の写真とともに、その情熱を伝えた5月5日付の記事が、同社担当者の目に留まった。そして贈られたのが、今回の基地見学という「プレゼント」だ。

 「1000形のアルミ車体と、2100形が好き」と、京急川崎駅で熱弁を振るう怜生君の前に現れたのは、横浜市内の車両基地へ向かう回送列車。粋な計らいで乗車を許された“貸し切り列車”だ。怜生君は誰もいない車内で座り心地を確かめ、運転席の真後ろの窓から通常とは異なる珍しいルートを堪能した。

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