5類移行から3カ月 人の動きが活発になるお盆期間で懸念される新型コロナ"第9波" 医療機関の状況は?

 夏休みの旅行やお盆期間中の帰省など人の動きが活発になることで、懸念されている新型コロナウイルスの「第9波」。

 感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行されてから3カ月が過ぎ、感染者の数や最近の症状などについて新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた当初から患者を受け入れてきた栃木市の「とちぎメディカルセンターしもつが」の呼吸器内科の福田健医師に「5類」移行後の感染者の数やお盆明けの現在の状況について話を聞きました。

(福田健医師)
「夏休みに入ったあたりから発熱外来、陽性者、入院患者が増えた。8月のお盆前から陽性率、陽性者の絶対数が増えた。お盆が明けて間もないので、確定的なことは言えないが、グループの「とちぎメディカルセンターとちのき」のお盆の受診患者、陽性者は増えている。したがって夏休みに入ってお盆の人の動きが活発になったのと一致して増えている」

 また、最近の症状について第1波から第8波と少し異なるのはのどの痛みが強い人が目立ち脱水症を併発する患者もいるということです。

(福田健医師)
「食べられないことが理由で入院する患者もいて、新型コロナとしては軽症でも食べられなくて入院することが結構ある」

 また、感染者の多くはワクチン接種をまったく行っていないか数回接種したあと途中で止めてしまっている人が目立つといいます。

(福田健医師)
「ここにきてワクチンの効果はあるものと我々は思っている。重症化して入院することもあるので注意した方がよい。」

 また、開業医で宇都宮市のさくらがおかクリニックの依田祐輔院長は、現在の患者の傾向について次のように指摘します。

(依田祐輔院長)
「来院患者の検査を行うとほぼほぼ新型コロナ陽性になっている。以前、2類になっていたときは、来院者の全員が陽性ということはなく半分程度が陽性者だった。5類へ移行して以降は、感染を自覚している方や、自宅で検査をして陽性と分かり薬がないので薬だけもらえないかという方も多い。お盆が明け間もないが、ここから若干増える可能性はある。検査が必要と判断されたら最寄りの病院に電話をして相談し指示に従い通院をしてほしい。」

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