日光市のホテルに招かれざる客!?「防犯カメラに一部始終…約20分も徘徊か…」

 日光市の宿泊施設で、招かれざる客が建物の中に侵入した様子が防犯カメラに映っていました。

 日光市中宮祠の宿泊施設に入ってきたのは、体長1メートルほどの1頭のクマです。ロビーのソファでくつろぐような様子を見せ、宿泊者が歩く音に驚いて逃げたため間一髪、鉢合わせにならずにすみました。

 クマが入ったのは、奥日光の観光名所として知られる中禅寺湖、竜頭の滝にほど近い「竜頭の滝リバーサイド渓」です。今月(8月)20日の午後9時15分頃、クマは施設の玄関ではなく、その脇にある窓の網戸を破って入ってきました。クマは、約20分ほど玄関や通路を徘徊したり、受付の花を物色したりして侵入した網戸から去っていったとみられます。網戸のほか、備品室のドアが一部壊される被害がありました。当時、施設の中には宿泊客と従業員合わせて10人程がいましたが幸いにもクマと遭遇した人はいなかったため、けがをした人はいませんでした。

 周辺では、度々クマが目撃され、この近くで魚を飼育している施設でもクマと見られる動物に魚を食べられてしまう被害があったといいます。ただ、臆病なクマが建物の中に入るのは珍しく、この施設ではこれが初めてでした。

 県のまとめでは、5月と6月は例年より多くクマの目撃情報がありました。夏場に入ってからは、いつもの年とさほど変わらなくなりましたが、日光市の担当者は「クマはにおいに敏感で食べ物や生ごみなどに引き寄せられる。においが漏れないようにすることが重要」と注意を呼び掛けています。

 秋の紅葉シーズンを控えこの施設では、窓に柵を付けて侵入できないように対策をしますが野生動物が相手なだけに不安は尽きません。

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