【おすすめ10選】火打ち石で外遊びがもっと楽しくなる!火起こしのコツも徹底解説

焚き火はキャンプの醍醐味のひとつ。焚き火にあたったり、焚き火で調理をしたりするのはもちろん、火を起こすところから楽しみにしているキャンパーも多いのではないでしょうか。そんなキャンパーにおすすめなのが、原始的な火起こしを楽しめるアイテムである「火打ち石」。この記事では、火打ち石の種類や使い方、おすすめの火打ち石を徹底解説します。アウトドアでの焚き火をもっと楽しみたい方はぜひ参考にしてくださいね。

火打ち石とは?歴史や種類をチェック

123RF

火打ち石とは、ライターやマッチなどを使用せずに火を起こす道具です。火打ち石を使って火花を出し、そこから火種を作って火起こしをします。

火打ち石同士を打ち合わせて火花を出すイメージを持っている方も多いでしょう。しかし、実は火打ち石だけで火花は出せず、「火打金」と呼ばれる鉄片で火打ち石を叩くことで、火打金が削れて火花が出る仕組みになっています。

まずは知られざる火打ち石の歴史や種類、キャンプでおなじみの「ファイヤースターター」との違いについて紹介します。

歴史

主にキャンプやブッシュクラフトで使用されている火打ち石ですが、マッチが誕生する以前は日常生活の中で使われていました。

その歴史は古く、日本最古の書物である『古事記』にも火打ち石が登場しています。

また、人を送り出す際に右肩後ろに向かって火打ち石で火花を出して、厄除けや安全祈願をする「切り火」は、古くから伝わる日本の風習のひとつ。今でも大工・鳶職人など危険な仕事に従事する業界や、縁起をかつぐ落語界・花柳界などには切り火の習慣が残っています。

そんな古い歴史をもつ火打ち石ですが、現在は「あえて不便を楽しむ」道具としてアウトドアシーンで人気を集めています。火打ち石や、自然環境にある落ち葉、小枝などを最大限に利用し、少ない道具で工夫しながら火を起こせば、より達成感や楽しさを味わえますよ。

種類とそれぞれの特徴

火打ち石に利用される石は、火打金にも負けない硬い石であることが重要です。ここでは、火打ち石として利用される鉱物の種類と特徴を紹介します。

火打ち石として使われる鉱物は「二酸化ケイ素」を主成分としているものがほとんどです。またジュエリーやパワーストーンとしても使われる美しい鉱物が多く、火打ち石として使うだけでなく、コレクションして楽しんでいる方が少なくありません。

ファイヤースターターとの違い

ライター撮影画像参照:https://happycamper.jp/_ct/17463687

アウトドアでおなじみのファイヤースターターは「メタルマッチ」とも呼ばれ、火打ち石と同様に、火起こしをするための道具です。火打ち石=ファイヤースターターと考えている方も多いですが、実は火打ち石とファイヤースターターでは、使う道具や着火方法が異なっています。

火打ち石は「火打ち石で、火打金を削って火を起こす」のに対して、ファイヤースターターは「ストライカーと呼ばれる火打金のような鋼鉄片で、金属棒(ロッド)を削って火を起こす」仕組みです。

ファイヤースターターは火打ち石よりも火起こしがしやすく、携帯性にも優れた形になっているため「現代版火打ち石」といえるでしょう。

なお、ファイヤースターターのロッドには、主にマグネシウム製のものとフェロセリウム製のものがあります。

マグネシウム製は価格が安く100均でも売られていますが、発火温度が高いため着火しにくいのがデメリットです。一方でフェロセリウム製のものは高価ですが、発火温度が低いので軽い力でも火花を飛ばせます。

https://happycamper.jp/_ct/17512427

https://happycamper.jp/_ct/17405048

火打ち石で火起こししてみよう!基本的な使い方を解説

ライター撮影画像参照:https://happycamper.jp/_ct/17346674/

ここからは、火打ち石で火起こしを楽しむために必要な道具と手順を解説します。

必要な道具

火打ち石を使って火を起こす際に必要な道具は以下のとおりです。

  • 火打金(火打鎌):火打ち石を叩く金属製の道具
  • 火打ち石:メノウや石英などの石
  • 火口(ほくち):火花を移し取るためのもの。麻紐をほぐしたものと、「チャークロス」と呼ばれる炭化させた布を使う
  • 焚き付け材:薪に火を移すための着火剤。乾燥した杉の葉や松ぼっくり、小枝など
  • 薪:小・中・大の3種類の大きさがあると火起こししやすい
  • 火吹き棒:空気を送るためのもの。なくても火起こしはできるが、あると便利
  • 軍手や手袋:怪我を防止するために必要

焚き付け材はフィールドで手に入るものを活用するとサバイバルな火起こしを楽しめますが、より簡単に火起こししたい場合には市販の着火材を活用するのがおすすめですよ。

https://happycamper.jp/_ct/17582618

火起こしの手順

道具がそろえば、いよいよ火起こしです。以下の手順で、火打ち石を使った火起こしをしてみましょう。

  • 焚き火台など、火を起こしたい場所に着火剤を設置する
  • 麻紐はふわふわになるまでほぐし、火打ち石にチャークロスを巻き付ける
  • 火打金で火打ち石をこするように叩き、チャークロスに着火させる
  • ほぐした麻紐で、チャークロスを包むようにして火種を作る
  • 火種を着火剤の上に置き、優しく息を吹きかけて着火剤に火をつける
  • 火の上に細めの薪を置く
  • 薪が燃えてきたら徐々に本数を増やしたり、より太い薪を置いたりして火を大きくしていく

最初は小さな火種なので火も消えてしまいやすいため、「少しづつ火を大きくしていく」ことを意識するのが大切です。

また火吹き棒を使う際、強く息を吹きかけると火が消える要因になるため、優しく空気を送り込みましょう。

https://happycamper.jp/_ct/17346674

https://happycamper.jp/_ct/17652128

外遊びがもっと楽しくなる!おすすめの火打ち石10選

一口に「火打ち石」と言っても、石はもちろん、火打金の種類もさまざまです。そこでここからは、火打ち石と火打金がセットになっているものを中心に、火起こしにおすすめな火打ち石を紹介します。

それぞれの商品のおすすめポイントも紹介していますので、ご自身にピッタリな火打ち石を選んでくださいね。

伊勢 宮虫『火打ち石 お試しセット』

『火打ち石 お試しセット』は、3種類の火打ち石と、大サイズの火打金(火打鎌)をあわせたお試しセット。「どの種類の火打ち石がいいのかわからない!」といった初心者の方にもおすすめです。

火打ち石の種類は水晶・ローズクォーツ・アメジストで、パワーストーンとしても人気のラインナップのため、切り火に使いたい方やコレクションを楽しみたい方にも最適ですよ。

  • サイズ:火打鎌/大100×56×12mm、火打ち石(水晶)/約46×44×23mm、火打ち石(ローズクォーツ)/約37×52×29mm、火打ち石(アメジスト)約38×42×25mm
  • 重量:火打鎌/約45g、火打ち石(水晶)/約40g、火打ち石(ローズクォーツ)/約40g、火打ち石(アメジスト)約40g
  • 素材:火打鎌/木製ほか、火打ち石/水晶、ローズクォーツ、アメジスト

伊勢 宮虫『火打ち石セット 白瑪瑙「清」(革製覆無大入型)』

貴重な白メノウと、大サイズの火打金(火打鎌)がセットになった製品です。

白メノウはとても貴重な石とされていて、古くから特別な火打ち石として扱われてきました。「悪いことを元の白紙に戻す」とも言われており、お祝いや贈り物にもおすすめです。

  • サイズ:火打鎌/100×56×12mm、火打ち石/約55×40×30mm
  • 重量:火打鎌/45g、火打ち石/約209g
  • 素材:火打鎌/木製ほか、火打ち石/白メノウ

伊勢 宮虫『火打ち石セット ローズクォーツ』

恋愛成就のパワーストーンとして女性から人気のローズクォーツと、小サイズの火打金(火打鎌)がセットになった製品です。

セットの火打金は、火打ち石を叩くのではなく、火打ち石をこするようにして使える仕様になっています。強い力は必要なく、マッチをこするような感覚で火起こしができるので、女性キャンパーにおすすめできる一品です。

  • サイズ:火打鎌/約74×43mm、火打ち石/約60×45×30mm
  • 重量:火打鎌/ー(未公表)、火打ち石/約100g
  • 素材:火打鎌/木製ほか、火打ち石/ローズクォーツ

伊勢 宮虫『火打ち石セット 水晶』

浄化の意味合いを強く持つ石である水晶と、小サイズの火打金(火打鎌)のセットです。

純度が高く、透き通った水晶は見た目も美しく、見ているだけで心が癒やされるはず。水晶は「身体の毒素を排出してくれる」とも言われているので、キャンプなどのアウトドアで心身ともにデトックスしたい方に最適です。

  • サイズ:火打鎌/約74×43mm、火打ち石/約60×45×30mm、約100g
  • 重量:火打鎌/ー(未公表)、火打ち石/約100g
  • 素材:火打鎌/木製ほか、火打ち石/水晶

PSKOOK『火打鎌type3セット』

火打ち石と火打金(火打鎌)に加えて、火吹き棒・アイアンボックス・綿布もセットになった製品です。綿布とアイアンボックスを使用して、チャークロスを自分で作るところから楽しめます。

火打金(火打鎌)やアイアンボックスはアウトドアシーンに馴染む無骨なデザインで、おしゃれな火打ち石セットを求めている方にもピッタリですよ。

  • サイズ:火打鎌/90×44×5mm、火打ち石/ー(未公表)、綿布/ー(未公表)、アイアンボックス/125×90×35mm、火吹き棒/ー(未公表)
  • サイズ:火打鎌/80g、火打ち石/ー(未公表)、綿布/ー(未公表)、アイアンボックス/ー(未公表)、火吹き棒/ー(未公表)
  • 素材:火打鎌/ー(未公表)、火打ち石/メノウ、綿布/綿、アイアンボックス/ー(未公表)、火吹き棒/ー(未公表)

Mountain Holler『火打ち石セット』

メノウの火打ち石と、スタイリッシュなデザインの火打金のセットです。火打金はカーボンスチール製で、初心者でも簡単に火起こしができるほか、ファイヤースターターにも使えます。

火打ち石・火打金ともに携帯性や収納性に優れたコンパクトサイズであるため、キャンプなどのアウトドアはもちろん、防災グッズとしても活躍してくれますよ。

  • サイズ:火打金/94×52mm、火打ち石/ー(未公表)
  • 重量:火打金/ー(未公表)、火打ち石/約30g以上
  • 素材:火打金/カーボンスチール(炭素鋼)、火打ち石/メノウ

吉井本家『野宿の匠』

「吉井本家」は、200年以上も火打ち石・火打金の製造を行っている、歴史ある老舗企業です。そんな吉井本家の『野宿の匠』は、メノウの火打ち石と吉井本家オリジナルの火打金がセットになった製品です。

「丹沢型」と呼ばれる短冊形の火打金は、古くから旅人が持ち歩く携帯用火打金として使用されていたもの。セットになっているのは丹沢型火打金のなかでも小さめの2号サイズなので、携帯性を重視したい方に最適です。

  • サイズ:火打金/60×23×2.8mm、火打ち石/ー(未公表)
  • 重量:ー(未公表)
  • 素材:火打金/軟鉄 アルマイトメッキ加工、火打ち石/メノウ

吉井本家『野宿の匠 サバイバルキャンプキット』

前で紹介した吉井本家『野宿の匠』に、火口・付け木・火打の栞がついたスターターキット。これ一つで火起こしに必要なアイテムが揃うため、初心者の方に最適です。

付け木は、火口から火を移すのに役立つアイテム。本製品には10枚の付け木が付属していますが、1枚あたり7本の付け木が取れるので、70回分の量となっています。

  • サイズ・内容量:火打金/61×24×3mm・28g、火打ち石/中サイズ、付け木/10枚
  • 重量:火打金/28g、火口/約20g、
  • 素材:火打金/軟鉄 アルマイトメッキ加工、火打ち石/メノウ、火口/蒲の穂

東京サイエンス『目で観る科学実験シリーズ「火打ち石セット」』

フリントの火打ち石と、短冊形の火打金がセットになった科学実験キットです。

エネルギーのうつりかわりを実験できる子ども向けのキットになっているので、火育にピッタリ。子ども連れでのキャンプを考えている方は要チェックの一品です。

  • サイズ:火打金/80×30mm、火打ち石/約50mm
  • 重量:ー(未公表)
  • 素材:火打金/鋼金、火打ち石/フリント

火打ち石は自然の中で調達することもできる?

Snapmart

実は、火打ち石は自然のなかでも調達できます。

たくさんの石が転がっている河原や海岸などでは、長い年月をかけて川や海を渡ってきたメノウやチャートなどが落ちていることも。特にチャートはよく転がっているため「普通の石だと思っていたら、実は火打ち石として使えるチャートだった」というケースが少なくありません。

とはいえ、目で見分けるのは難しいので、それっぽい石を見つけたらハンマーで叩き割ってから、火打金で叩いてみましょう。火打金で叩いて火花が出れば、その石は火打ち石として使えます。

自分で火打ち石を探すところから始めれば、よりサバイバル感のある火起こしを楽しめるはず。

石は上流に行くほど大きく、下流に行くほど小さくなります。自然を大切にする意味でも、なるべく小さな石を拾って、火打ち石を探してみてくださいね。

火起こしする前にチェック!火打ち石の使い方のポイントや注意点

ライター撮影画像参照:https://happycamper.jp/_ct/17485112/

道具をそろえて、いざ火起こしをしてみたものの「うまく火がつかない」なんてケースは少なくありません。そこでここでは、火打ち石の使い方のポイントや、使う際の注意点を解説します。

火打ち石の使い方を間違えると怪我や事故につながる恐れもあるため、事前にしっかりとチェックしておきましょう。

使い方のポイント

火起こしがうまくいかない要因として「火をうまく育てられない」ことがあげられます。

火打ち石で起こした火は、最初は非常に小さい火種です。そこからうまく火を大きくしていくためには、以下のようなポイントに注意しましょう。

1.必要な道具をきちんと手元に揃えておく
すぐ手が届く場所へ、必要な道具を揃えておきましょう。
特に、火種ができた後に慌てないためにも、焚き火台を準備して、焚き火台のうえに着火剤や小さな薪などをセットしておくのが大切です。

2.チャークロスは大きめに使う
慣れないうちはチャークロスを大きめに使いましょう。サイズ感としては、チャークロスの先が石より出ていることが目安になります。

3.火打金は利き手に持つ
火打金を利き手に、火打ち石は反対の手に持って、石の角を叩くようにしましょう。

4.燃材は少しずつ大きくする
最初は小さく燃えやすい燃材に火を移し、少しずつ燃材を大きくしていきます。
急いで燃材を大きくすると火が消えてしまいやすいので、慎重に育てるのが大切。薪に火を移す際には「フェザースティック」を作るのもおすすめですよ。

5.火打ち石が丸くなったらハンマーで割る
火打ち石で火打金を削ることで火花が出るため、石が丸いと火花が出づらいです。火打ち石が丸くなってしまったときは、ハンマーで割って角を尖らせましょう。

https://happycamper.jp/_ct/17631900
https://happycamper.jp/_ct/17349343

使用時の注意点

安全に火起こしをするために、必ず軍手や手袋などで手を保護しましょう。できれば難燃性の手袋を選び、手袋をしたまま火や燃材を扱うとより安全に火起こしができます。

難燃性ではない軍手や手袋で火に触れると、怪我・事故の原因にもなるため、火の扱いには十分注意してください。

また、火花や石の破片が飛ぶので、顔の近くで火打ち石を叩くのは危険です。メガネやサングラス、ゴーグルなどで目元を保護するのが理想的です。

https://happycamper.jp/_ct/17472656

一歩進んだアウトドア体験に!火打ち石で火起こししてもっと自然を体感しよう

ライター撮影画像参照:https://happycamper.jp/_ct/17482451

初心者のうちはライターで火を起こすのも一苦労ですが、慣れてくると意外と簡単に火が起こせるようになりますよね。

次のステップとして、火打ちやフィールドで集められる燃材などを使って火を起こして、一歩進んだアウトドア体験をしてみてはいかがでしょうか。

たとえ火が起こせなかったとしても、火打ち石での火起こしは、とても心に残る体験になるはずです。今回の記事を参考に、ぜひ火打ち石での火起こしにチャレンジしてみてくださいね。

https://happycamper.jp/_ct/17524728
https://happycamper.jp/_ct/17397696

© ハピキャン