栃木県立高校再編計画「真岡北陵の介護福祉科は存続に」

 栃木県教育委員会は、来年度(2024年度)から6年間で行う県立高校の前期再編計画を正式に決定し、9日に発表しました。

 去年(2023年)7月に発表した計画案から、統合に関する大きな変更はなく、職業系の学校を中心に対象となった全日制の12校が5校に減る一方で、真岡北陵の介護福祉科は存続することになりました。

 計画案からの主な変更点は、2026年度に募集を停止し、廃止の対象だった真岡北陵の介護福祉科は、存続が決まり、定員を30人から20人に減らして募集します。これと合わせて総合ビジネス科の定員も30人から20人に減らして全体の生徒数を調整しました。これを受け、同じ地区内にある益子芳星に2026年度から導入する計画だった福祉コースは撤回されました。2029年度に真岡工業と統合する新しい学校は、施設を増設する関係で面積が広い真岡北陵の土地を使用する計画に変更となりました。

 また、今市、今市工業、日光明峰の3校の統合は従来通り行う一方で、新しい学校では、大学進学を希望する生徒に対応するため普通系や観光など地域に関する学びを充実させます。

 続いて、高校からの生徒募集を行わない中高一貫の「中等教育学校」に2027年度と2028年度にそれぞれ再編する宇都宮東と小山は、ほかの中学校への影響を考えて募集定員を140人から120人に減らしました。

 県立高校の再編を巡っては、学校の統合や学科の廃止の対象となった地域などから存続を求める要望や反発が相次ぎました。県教育委員会は、地元説明会やパブリックコメントを行いましたが計画案からの見直しは小規模に留めました。

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