木原防衛相、必要性を強調 「引き続き丁寧に説明」 沖縄県うるま市の陸自訓練場計画

陸上自衛隊の訓練場新設について見解を述べる木原稔防衛相=13日午前、国会内

 【東京】木原稔防衛相は13日午前の記者会見で、沖縄県うるま市石川に陸上自衛隊の訓練場を新設する計画を巡り、南西地域の防衛体制強化に加え、災害拠点としても活用できると述べ、必要性を強調した。反対する地元地域への今後の対応については「引き続き丁寧に説明し、不安や懸念を払拭できるよう努める」とした。

 防衛省は11日、訓練場新設予定地に近接する一部地区を対象にした説明会を実施。生活への影響などを懸念し、計画撤回を求める声が住民から相次いだ。

 木原氏は「住民の皆さまに直接説明する機会を持てたことは大きな意義があった」と強調。その上で「新訓練場は、沖縄の防衛警備を任務とする部隊の精強性を高め、即応体制を維持・向上させるため必要不可欠だ」との考えを示した。

 大規模災害時は自衛隊の活動拠点とするなど「地域の安全安心の拠点として活用できる」とも述べ、「防衛体制強化の観点、災害対処の観点から非常に重要な基盤になる」と説明した。

 自衛隊のヘリコプターは災害・緊急時などを除いて飛行しないと説明しているが、将来的な可能性については「今の計画段階ではない」と述べるにとどめた。

 防衛省は2024年度中に、ゴルフ場跡地(約20ヘクタール)を取得し、25年度に調査・設計、26年度に着工する計画だ。

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