ブラジル代表FWネイマールがロシアワールドカップを制覇すれば、バロンドールもあり得るかもしれない。大会前はこのような意見も多かった。なぜならブラジル代表が優勝候補最右翼に挙げられ、クリスティアーノ・ロナウドのいるポルトガル代表とリオネル・メッシのいるアルゼンチン代表より優勝する可能性は高いと思われていたからだ。
ところが、今ではネイマールのバロンドール獲得を議論している者はいない。ブラジルはベスト8でベルギーにあっさり敗れ、メッシとロナウドはベスト16敗退だった。スペイン『as』のアルフレッド・レラーノ氏は、バロンドールがフランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンとクロアチア代表MFルカ・モドリッチのどちらかになるべきと訴えている。
「世界はバロンドールをまたメッシとロナウドが争い、3番手がネイマールと予想していた。しかし、今ではそうなっていない。バロンドール候補の筆頭はワールドカップで他者よりも良いプレイを見せてそれぞれの国を決勝へ導いたグリーズマンとモドリッチであるべきだ。そして3番手は2得点のアルゼンチン戦を含め素晴らしい働きを見せたムバッペだ」
グリーズマンはバロンドール候補に名前の上がる選手だったが、モドリッチが本格的な候補になると予想していた者は少ないだろう。レアル・マドリードの一員としてチャンピオンズリーグ3連覇を果たしたとはいえ、クロアチアがワールドカップ決勝まで勝ち上がってくるなど誰も予想していなかったはずだ。
この決勝がバロンドールを決定づけるゲームとなるのか。メッシ、ロナウドによって10年支配されてきたバロンドールの運命が変わる決定的なゲームとなるかもしれない。