佐世保で教育研究全国大会 英語教師ら学ぶ

 佐世保市川下町の県立大佐世保校で5日、核廃絶を訴える高校生平和大使として国内外で活動した本県の高校生が、全国から参加した中学校や高校などの英語教師らに、エピソードや平和への思いを語った。
 同日まで3日間の日程であった新英語教育研究会第55回全国大会2018長崎(同研究会主催)の一環。「平和アクション」をテーマにした分科会で、第20代大使を務めた冨田里奈さん(17)=県立佐世保北高3年=が話した。
 この中で冨田さんは、核廃絶を求める高校生1万人署名活動に初めて参加した高校1年の5月、通行人から「意味あるの」と質問されたが、何も答えられずに悔しい思いをしたことが平和活動の原動力になったことを紹介。「私たちは、被爆者から直接話を聞ける最後の世代。語り継いでいかなければいけない」と決意を語った。
 長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)の横山照子副会長(77)は被爆国の日本政府が核兵器禁止条約への署名を拒んでいることに触れ、署名・批准を訴えた。
 全国大会は毎年、各地で開き、本県開催は1992年以来2回目。英語教育の事例発表などがあり、現役教師や退職者ら計約230人が参加した。

冨田さん(左奥)の話に耳を傾ける英語教師ら=県立大佐世保校

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