U-21日本代表!「アジア大会で注目すべき6人の逸材たち」

4年に一度行われるアジア競技大会、今年の舞台はインドネシアだ。

フル代表も兼任する森保一監督のもと、U-21代表の選手たちがどんな戦いぶりを見せてくれるのかは注目である。

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ここでは今大会での飛躍が期待される注目選手を特集したい。

MF:三好 康児(北海道コンサドーレ札幌)

今大会で10番を託されたのは、北海道コンサドーレ札幌で大車輪の活躍を見せているレフティ、三好康児だ。

各年代の日本代表で活躍してきた、東京五輪世代屈指の攻撃的MFで、所属する川崎フロンターレでもその左足の高い技術を見せていたが、今シーズン期限付き移籍した札幌で急成長を果たした。

基本的にドリブラー型だが、特色はドリブルからのプレーにあり、丁寧なラストパスで決定機を演出。さらに、中長距離からでも正確にゴールマウスをとらえる高いキック能力を備えている。

リオ世代の中島翔哉同様、個としては申し分ないレベル。判断力や決定力などに課題はあるが、国内よりも海外でより高く評価される選手かもしれない。

MF:三笘 薫(筑波大学)

三好と共にこのU-21代表の攻撃陣を操るのが、大学からメンバー入りした三笘(みとま)薫だ。

川崎のU-15、U-18を経て筑波大へ進学すると、「大学No.1ドリブラー」と呼ばれるまでに成長し、先月、卒業後に川崎へ復帰する形でプロ入りすることが発表された。

彼の武器はもちろん「大学No.1」と呼ばれるドリブルだが、川崎の公式HPで「将来性豊かなファンタジスタ」と紹介されたように創造性も豊かで、相手が飛び込むことを躊躇するほどの独特の間合いとキープ力は絶品である。

今年のトゥーロン国際大会では同じく大学生でメンバー入りしている上田綺世とのコンビが冴え渡り、世界のスカウトを唸らせたが、このアジア大会ではどんな輝きを放ってくれるだろうか。

ちなみに彼の名字はよく間違えられるが、「三苫」ではなく「三笘」が正解である。

MF:初瀬 亮(ガンバ大阪)

世代別代表での豊富な国際経験とJリーグでの実績上位の初瀬は、このチームでも主力を務めるであろう。

ガンバ大阪の下部組織から2016年に昇格してデビューし、2017年にU-20ワールドカップに出場。その年の暮れに行われたE-1選手権でヴァイッド・ハリルホジッチ体制の日本代表に招集され、「東京五輪世代から一番乗り」でのA代表入りを叶えた。

ポジションは左右のサイドバック兼ウィングバック。元々の利き足は右だが、中村俊輔(現ジュビロ磐田)に憧れているうちに左足も同じように蹴ることができるようになり、現在はほぼ完ぺきな両利きとなった。

キックの精度にはやや波があるものの、特筆すべきはそのパス速度にある。彼の左右両足から放たれるクロスとプレイスキックには注目してほしい。

DF:杉岡 大暉(湘南ベルマーレ)

高卒1年目で湘南ベルマーレのレギュラーを獲得。J1復帰に貢献したDF。

持ち味は対人の強さと高精度の左足。また、市立船橋高校時代にキャプテンを務めており、その落ち着きと内に秘めた闘争心は当時から際立っていた。

左のストッパー、サイドバック、さらにはウィングバックもこなす守備のマルチロール。

主に3バックの左を務める湘南でのプレーが評価され、昨年のU-20ワールドカップに出場。今季J1を戦う湘南でも欠かせない戦力になっている。

先般のトゥーロンでは失点に直結するミスも犯してしまったが、それを糧にして成長してくれるに違いない。

DF:板倉 滉(ベガルタ仙台)

東京五輪世代でも一際目立つ大型選手。

元々はボランチでセンターバックをこなす強さと高さを備える一方、「DF兼MF」の選手から想像される以上のボールコントロール技術を持つ点が特長。足もとが非常に柔らかく、テクニカルなビルドアップを得意とする。

2015年にプロとなり、風間八宏監督の薫陶を受けて成長。今シーズン期限付き移籍したベガルタ仙台では主にCBで出場し、持ち前の空中戦の強さですでに2ゴールも記録している。

日本には貴重な「高さ」を備えていることから、A代表にとっても成長を期待したい選手の一人であり、今大会でのプレーも注目される。

なお、前述の三好とは川崎フロンターレの同期で、小学生時代から一緒にプレーしている仲である。

FW:前田 大然(松本山雅FC)

浅野、永井、宮市らに次ぐ“和製スピードスター”として期待を集めるアタッカー。

山梨学院大付属高校から2016年に松本山雅へ加入すると、翌年、期限付き移籍したJ2の水戸ホーリーホックで13得点を記録し、一躍注目の的に。

彼の魅力は何といっても50メートルを5.8秒で走る快足だ。その圧倒的なスピードは裏への飛び出しはもちろん、松本の反町監督が「1試合に40回以上のスプリントができる」と語るように、運動量やチェイシングなど守備面でも大きな武器となっている。

足元の技術面やゴール前での冷静さなどが課題に挙げられるが、本人が「左利きと間違えられる」というほど左右両足でフィニッシュに絡むことができる点はストライカーとして大きな武器。

これまであまり代表での経験はないが、この大会を機に一躍代表のエースに名乗りをあげるかもしれない。

なお、アジア競技大会自体が開幕するのは19日だが、日本代表は14日にネパール、16日にパキスタン、19日にベトナムとのグループステージを戦う。

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