NASCARエクスフィニティ・シリーズ:TOYOTA GAZOO Racing 2018年第23戦ロード・アメリカ レースレポート

NASCARエクスフィニティ・シリーズ第23戦ロードアメリカ

ロードコース戦でトヨタ・カムリ2台がトップ10フィニッシュ

 カップ・シリーズは1週の休暇となる週末、エクスフィニティ・シリーズ戦とトラック・シリーズ戦がそれぞれ異なるロードコースで開催。エクスフィニティではトヨタ・カムリ勢が上位を争うも、終盤のスピンで後退を余儀なくされ、ロードコーススペシャリストのジェームズ・デイビソンが8位。シリーズレギュラーのブランドン・ジョーンズが追い上げ9位。
 
 トラック・シリーズではチェッカー目前まで首位を争っていた2台のトヨタ・タンドラが接触してスピン。ブレット・モフィットが3位フィニッシュとなりました。

NASCAR XFINITY SERIES
第23戦 Johnsonville 180
開催日:8月25日

ロードコース戦で

トヨタ・カムリ2台がトップ10フィニッシュ

 8月25日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第23戦『Johnsonville 180』が米国北部ウィスコンシン州エルクハートレイクのロードコース、ロードアメリカで開催されました。
 
 エクスフィニティ・シリーズでは今季、ロードコース戦が4戦予定されていますが、今大会はそのうちの3戦目。8月は4戦中3戦がロードコース戦として行われました。

 1周4.048マイル(約6.5km)という長さを誇る伝統のコースで、25日(土)午後2時21分、10周、10周、25周の3ステージ合計45周(182.16マイル:約300km)して競われる決勝レースがスタートしました。

トヨタ勢最上位の8位でフィニッシュした#18 ジェームス・デイビソンと終盤の接触で23位に終わった#20 クリストファー・ベル

 トヨタ・カムリ勢は、シリーズレギュラーで、4戦後に迫るプレーオフ進出を既に決めている(今季4勝)クリストファー・ベルが5番手、未勝利ながらランキングで現在7位と進出圏内(エクスフィニティは最初12名が選抜)につけているブランドン・ジョーンズが9番手、そして、ロードコーススペシャリストとして今季初出場となるオーストラリア人ドライバー、ジェームズ・デイビソンが3番手グリッドからスタート。
 
 3台のトヨタ勢はステージ1は上位を争い、ステージポイントを稼ぎたいベルが2位。デイビソンはトップ5を走行していましたが、ステージ2でのスタート位置を考慮しステージ終盤にピットへ。また、ブランドン・ジョーンズは残り1周で切られた再スタート直後にスピンを喫し、車両にダメージを負ってしまいました。
 
 ステージ2も接触やコースオフの多発する展開となりましたが、一時2位まで浮上したデイビソンがまたもステージ終盤にピットへ。ベルはステージ2を4位で終えました。
 
 デイビソンはステージ3を8位で再スタートしましたが、すぐに2位へとポジションアップ。ベル、デイビソンともにコースオフでポジションを落とすシーンもありましたが、終盤にはデイビソンが2位、ベルが4位で残り7周の再スタート。
 
 デイビソンは激しい首位争いを繰り広げましたが、バトル中にライバルと接触し、ともにスピン。ベルも残り4周で接触によるスピンを喫し、大きくポジションダウン。
 
 結局デイビソンがトヨタ勢最上位となる8位、ダメージ修復から追い上げたブランドン・ジョーンズが9位で2台がトップ10フィニッシュ。ベルは23位に終わり、ランキングは2位に後退。しかし、ランキングでの首位との差はまだ5ポイントに留まっており、プレーオフまでの残り3戦で逆転、レギュラーシーズンタイトル獲得を目指します。

 次戦第24戦は9月1日(土)、米国南東部サウスカロライナ州ダーリントンのダーリントン・レースウェイで行われます。

ドライバー ブランドン・ジョーンズ

「最終的に9位でフィニッシュできたというのは驚くべきことです。コーションの間の時間を最大限に使い、ピットクルーは我々のトヨタ・カムリを全力で修復してくれました。あの短時間で、ふたたび戦える状態にしてコースへと戻してくれた彼らを本当に誇りに思います」

NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第17戦 Chevrolet Silverado 250
開催日:8月26日

チェッカー直前に首位を争うトヨタ・タンドラ2台が接触

ブレット・モフィットが3位フィニッシュ

 NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第17戦『Chevrolet Silverado 250』が8月26日(日)にカナダ・オンタリオ州ボウマンビルのカナディアン・タイヤ・モータースポーツ・パークで開催されました。

#4 トッド・ギリランド

 
 年間23戦で戦われているトラック・シリーズは、他のシリーズよりも一足早くプレーオフに突入しました。トラック・シリーズでは当初8名がプレーオフに選抜され、7戦中最初の3戦を終えた時点で下位2名が脱落。
 
 続く3戦を終えて上位4名が最終戦ホームステッドでタイトルを争うこととなります。トヨタ勢では今季4勝を挙げているブレット・モフィットと、1勝のノア・グラッグソンがプレーオフに進出、タイトルを争います。

 トラック・シリーズのプレーオフ初戦は、シリーズ唯一となるロードコース戦、かつ米国外、カナダでの開催。1周2.459マイルのロードコースを20周、20周、24周の3ステージ合計64周(157.37マイル:約250km)で競われます。
 
 26日(日)午後2時47分に決勝レースがスタート。直前までの雨により、レインタイヤ装着で始められた予選で、最前列2番手グリッドを獲得したグラッグソンが7周目に首位浮上。そのままステージ1を制し、プレーオフを戦う上で重要なポイントを獲得しました。
 
 17番手スタートのモフィットは6位でポイント獲得。ステージ1終了前にピットインしたトッド・ギリランドは、ステージ2を2位で再スタート。5位再スタートのグラッグソンが好ダッシュを決め、すぐに首位を奪い返すと、ステージ2も制し、今季9度目のステージウィンを果たしました。モフィットが2位で続きステージ2はトヨタ・タンドラがワン・ツー。

ロードコース戦で3位フィニッシュを果たした#16ブレット・モフィット

 
 ステージ3も、前ステージ終盤にピットインしていたギリランドが首位に立ち、これをグラッグソンが追う形に。2台での激しい首位争いは、終盤のイエローコーションにより、最後の2周“オーバータイム”で決されることに。
 
 首位を逃げるギリランドに、プレーオフでの次ラウンド進出のためにも勝利が欲しいグラッグソンが迫り、ファイナルラップの最終コーナー、インをついたグラッグソンとギリランドは接触し、ともにスピン。チェッカーを目前にして2台は勝利を逃すことに。
 
 この混乱をかわしたモフィットがトヨタ勢最上位の3位フィニッシュ。グラッグソンは9位、ギリランドは11位でチェッカーを受けました。

 次戦第18戦は9月14日(金)に米国西部ネバダ州ラスベガスのラスベガス・モーター・スピードウェイで開催されます。

ドライバー ブレット・モフィット

「我々のトヨタ・タンドラは本当に好調で、ステージ1から上位を争えました。プレーオフで次のラウンドに進むためにも、ステージでのポイント獲得が重要です。各ステージでポイントを争っても、最後に上位争いに復帰できるだけの速さがあることは分かっていました」

「しかし、今日は我々の日ではありませんでした。ただ、全体的に見れば、多くのポイントが獲得できた良い一日でした」

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