メッツのキャプテン・ライトの引退試合 最後の雄姿に大歓声

キャプテンが地元ファンとお別れだ。メッツは日本時間9月30日に行われたマーリンズ戦でチームのキャプテンを務めるデービッド・ライトの引退試合が行われ、メッツ関係者はじめ、多くのファンが彼の雄姿を見届けた。故障の影響で2016年を最後にメジャーの舞台に立てていなかったが、今季2度目の出場となる今試合では「3番・三塁」としてスタメン出場した。

ライトは2001年ドラフト会議でメッツから1巡目指名(全体38番目)を受けて入団すると2004年に初めてのメジャー昇格を果たした。2年目からは三塁手としてチームを支えオールスター7回、シルバースラッガー賞2回など輝かしい実績を残してきた。メッツ一筋にプレーしキャプテンとしてチームの精神的支柱としても大きな存在だったが、近年は故障に悩まされた。今季はマイナーでプレーものの、体の状態が良くないことから事実上の引退ともとれる記者会見を行っていた。

迎えた本拠地、シティ・フィールドでのマーリンズ戦。3番打者として出場すると1死三塁で迎えた初回の打席ではトレバー・リチャーズと対戦し四球を選んだ。続く4回の第2打席は先頭打者として登場すると2球目を打って一塁へのファウルフライに倒れ、5回の守備時にベンチに退いた。その際には球場は大歓声に包まれ、彼の功績を称えた。試合は両軍無得点のまま延長13回に突入。2死一・二塁からオースティン・ジャクソンの適時二塁打でサヨナラ勝ちを収めてライトに勝利をプレゼントした。

プロ選手になったときから今日までメッツの組織の中でプレーしてきた。今日のメジャーリーグではトレードが積極的に行われているが、全盛期のときも故障で苦しんでいたときも同じチームで一喜一憂した。近年は思うような成績を残せていなかったが、ミッキー・キャラウェイ監督は「ライトでなければ名誉を得ることができなかっただろう。ぜひ、彼を見習うべきだ」と選手としてだけではなく、人間性も高く評価している。今季でユニフォームを脱ぐことになるが、いつまでもライトの心はメッツの中にあることだろう。

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