9月30日(日)、ロシアのソチ・オートドロームでFIA F2第11戦のレース2が開催され、ARTのジョージ・ラッセルが優勝。牧野任祐(ロシアンタイム)は11位、福住仁嶺(アーデン)は7位だった。
レース2の周回数は21周でピットインの義務はない。気温は23度、路面温度は25度、ドライコンディションでレースがスタートした。
昨日のレース1で9位フィニッシュだった福住だったが、ペナルティを受けたドライバーがいたため8位に繰り上がり、レース2はポールポジションからのスタートなった。牧野は9番手スタートとなる。
福住はまずますのスタートを決める。2コーナーでオーバーランを喫するもなんとかトップの座を守りきった。
5コーナーでアレッシオ・ロランディ(トライデント)がニコラス・ラティフィ(ダムス)に追突。両者リタイアを喫し、セーフティカー(SC)が導入された。
3周目にレース再開。福住はうまくリスタートを決める。2番手には昨年GP3でチームメイトだったラッセルがつける。
5周目、ラッセルがDRSを利用し福住を楽々パス。トップが入れ替わった。なんとか食らいついていきたい福住だったが、ラッセルのペースには追いつかず、1周のうちに1.4秒の差をつけられてしまう。
4番手を走行していたアントニオ・フォコ(チャロウズ)は7周目、ニック・デ・フリース(プレマ)とアルテム・マルケロフ(ロシアンタイム)に立て続けにパスされる。
7周目、福住は13コーナーでセッテ・カマラにパスされ3番手に後退する。9周目にはアルボンに、10周目にはマルケロフに、その後のターン13ではタイヤをロックさせてオーバーランを喫しデ・フリースにパスされ、6番手に後退した。
昨日のレースでランキングを3番手に落としていたランド・ノリス(カーリン)は、フォーメーションラップ中に手順違反があったとして、10秒のストップ&ゴーペナルティが課される。
レース中盤、コースには雨が落ちてくる。すると11周目、ニコ・カリが4コーナーで単独スピンを喫しリタイア。12周目にはジャック・エイトケン(ART)が単独スピン。コースの中央にマシンを止めてしまい、バーチャルセーフティカー(VSC)が導入された。
そして雨が強まってくる。ノリスはVSCのタイミングを利用し、ウエットタイヤを装着する。
VSCが解除された13周目、各車続々ピットインしウエットタイヤに交換する。
このタイミングで福住と牧野もウエットタイヤに交換。福住は8番手、牧野は11番手でコース復帰を果たした。
一方、フォコとルイス・デルトラズのチャロウズ勢はドライタイヤのままステイアウトする賭けに出る。
16周目、ドライタイヤで走行を続けるフォコは、ウエットタイヤに交換したラッセル、セッテ・カマラ、アルボンの先行を許してしまう。最終的にフォコは9位、デルトラズは13位でレースを終え、チャロウズ勢の賭けは失敗に終わってしまった。
17周目、アルジュン・マイニ(トライデント)とノリスが最終コーナーで接触し、ノリスのマシンの右リヤタイヤがバースト。ノリスはリタイアを喫し、チャンピオン獲得の可能性が潰えた。
ラッセルは盤石の走りで2018年シーズン6勝目。ポイントランキング2位のアルボンに対して45ポイント差をつけた。2位はセッテ・カマラ、3位はアルボンがつけ、チャンピオン獲得に望みをつないだ。
ポールスタートの福住は7位入賞、牧野は11位でレースを終えている。
次戦、FIA F2最終戦アブダビは11月23~25日にヤス・マリーナ・サーキットで行われる。
■FIA F2第11戦ロシアレース2 リザルト
Pos No Driver Team Time/Gap
1 8 G.ラッセル ART 44’46.259
2 18 S.セッテ・カマラ カーリン 7.438
3 5 A.アルボン ダムス 8.216
4 4 N.デ・フリース プレマ・レーシング 19.132
5 1 A.マルケロフ ロシアンタイム 22.258
6 15 R.メリ カンポス 27.778
7 12 福住仁嶺 アーデン 30.852
8 9 D.ボッコラッチ MPモータースポーツ 35.190
9 21 A.フォコ チャロウズ 39.981
10 11 M.ギュンター アーデン 47.076
11 2 牧野任祐 ロシアンタイム 50.708
12 3 S.ゲラエル プレマ・レーシング 53.110
13 20 L.デルトラズ チャロウズ 53.404
14 14 L.ギオット カンポス 53.553
15 16 A.マイニ トライデント 1’42.002
NC 19 L.ノリス カーリン DNF
NC 7 J.エイトケン ART DNF
NC 10 N.カリ MPモータースポーツ DNF
NC 6 N.ラティフィ ダムス DNF
NC 17 A.ロランディ トライデント DNF