FIA F2:ラッセルがチャンピオン獲得へ前進。イタリアで優勝の牧野はランキング13番手/第11戦終了後ポイントランキング

 2018年シーズンのFIA F2は第11戦ロシアのレースを終え、11月23~25日に行われる第12戦アブダビの2レースを残すのみとなった。シリーズ最終戦の前にポイントランキングを整理しておこう。

 週末2レース制を採用しているF2は、全12戦24レースで構成されており、土曜日に行われるフィーチャーレースの勝者には25ポイント、日曜日に行われるスプリントレースの勝者には15ポイントが与えられる。

 また、予選ポールポジションには4ポイント、レースを10位以内で終えたなかで最速ラップを記録したドライバーには2ポイントが与えられるため、1イベントで最大46ポイントを獲得できる。

 第11戦ロシアのレース2で、今季6勝目を飾ったジョージ・ラッセル(ART)がポイントリーダー。ラッセルは今シーズン6勝のほかに4回ポールポジションを獲得、3回ファステストラップポイントを獲得するなど、堅実にポイントを積み重ねており、2番手アレクサンダー・アルボン(ダムス)を37ポイントリードしている。

 そのアルボンは、F2ロシアラウンドの前にニッサンから18/19シーズンのフォーミュラEへ参戦することが発表された。FE参戦に華を添えられるか注目となるが、37ポイント差を逆転するのは至難の業。チャンピオン獲得には厳しいポジションだ。

 開幕戦バーレーンで、予選ポールポジション、レース1優勝、ファステストラップをマークし鮮烈なF2デビューを飾り、シーズン序盤ではランキングをリードしていたランド・ノリス(カーリン)は3番手。ロシアではレース1でスタートをミスするなど精彩を欠き2戦連続ノーポイント、チャンピオン獲得の可能性が潰えてしまった。

 牧野任祐(ロシアンタイム)は、第9戦イタリアレース1で優勝を飾り16番手から一気に12番手に浮上した。しかしロシアでは噛み合わずレース1で1ポイント獲得するに留まり、ランキングは13番手となっている。

 チームの人的ミスなど、成績不振にあえぐ福住仁嶺(アーデン)は17番手。ロシアではマシントラブルを抱えながらもレース1、2ともに入賞を飾りランキングを一つ押し上げてみせた。

 チームタイトル争いは、旧GP2最終年の2016年以来F2復帰を果たしたカーリンが一歩リード。ラッセルを擁する2番手ARTとの差を51ポイントとしている。

 ARTはラッセルが前述の通りドライバーズランキングトップであるが、僚友ジャック・エイトケンが10番手と低迷。一方のカーリンはノリスが3番手、セルジオ・セッテ・カマラが6番手と安定感をみせており、チームランキングではカーリンがリードしている。

 アルボンとニコラス・ラティフィが所属するダムスが3番手、今シーズンザウバーからF1デビューを果たしたシャルル・ルクレールを排出した名門プレマはランキング4番手につけた。

 2017年シーズンチャンピオンで牧野を擁するロシアンタイムは5番手、福住の所属するアーデンは9番手と低迷している。

 チャンピオン決定の舞台となるのは最終戦アブダビ。11月23~25日にヤス・マリーナ・サーキットで開催される。

■FIA F2ポイントランキング

■FIA F2ドライバーズランキング(第11戦終了時点)

Pos Driver Point

1 G.ラッセル 248

2 A.アルボン 211

3 L.ノリス 197

4 N.デ・フリース 184

5 A.マルケロフ 166

6 S.セッテ・カマラ 164

7 A.フォコ 120

8 L.ギオット 94

9 N.ラティフィ 91

10 J.エイトケン 62

11 L.デルトラズ 62

12 R.メリ 47

13 牧野任祐 46

14 M.ギュンター 41

15 S.ゲラエル 29

16 A.マイニ 24

17 福住仁嶺 17

18 R.ボシュング 17

19 S.フェルッチ 7

20 A.ロランディ 6

21 D.ボッコラッチ 3

22 R.ニッサニー 1

24 N.カリ 0

■FIA F2チームランキング(第11戦終了時点)

Pos Team Point

1 カーリン 361

2 ART 310

3 ダムス 302

4 プレマ 213

5 ロシアンタイム 212

6 チャロウズ 182

7 カンポス 101

8 MPモータースポーツ 61

9 アーデン 58

10 トライデント 37

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