「何しに行くんだ?」と冷やかされた3番手DF ドイツ最強DFを追い抜く時

バイエルンのニクラス・ズーレ photo/Getty Images

2014ブラジルワールドカップではドイツ代表の優勝に大きく貢献し、バイエルンでも絶対的なコンビだったDFマッツ・フンメルスとジェローム・ボアテング。バイエルンは世界最高のセンターバックを2枚抱えているとも言われていたが、ここ最近は2人のパフォーマンスを疑う声も増えている。

ドイツはロシアワールドカップでグループステージ敗退の屈辱を味わったが、この時も2人のパフォーマンスは万全とは言えなかった。そこで出てきたのがバイエルンのセンターバック3番手だったニクラス・ズーレだ。フンメルスとボアテングの2人のどちらかは23歳のズーレにポジションを明け渡すべきではないかとの意見も目立つ。

ブンデスリーガ公式によると、ズーレもここ最近の状況の変化には手応えを掴んでいる。なぜなら昨年1月にホッフェンハイムからバイエルンに移籍する際、「何をしに行くの?」なんて冷やかす声もあったからだ。ズーレはまだフンメルスとボアテングの領域には達していないと謙遜しているものの、自身の評価がクラブとドイツ代表内で高まっていることは喜んでいるようだ。

「2人とも素晴らしい選手だよ。彼らから学ぶ場所にいるのは喜ばしいことだし、彼らから全てを吸収しようとしている。2人とは上手くやっているし、自分を比較することはないよ。彼らが獲得したタイトルの数を見ても、僕は2人と同じレベルにあるとは言えない。まだそこには届いていないよ」

「バイエルンに移籍する時、ほとんど全員が何をしにいくんだ?出番がないだろうと言っていたよ。だけど僕はいつだって自分を信じていたし、プレイタイムが与えられるだろうと確信が合った。今では多くの人が常に僕はプレイすべきだなんて言っているからね」

29歳のフンメルスも、30歳のボアテングも老け込む年齢ではない。しかしパフォーマンスが不安定になってきているのは事実で、ズーレに追い抜かれる可能性はある。当初は完全な3番手と思われていたズーレの立場がここへきて変わり始めている。

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