【平成の長崎】県書道展が開幕 県美術館県民ギャラリー こけら落とし祝う 平成17(2005)年

 長崎県最大の書の祭典、第30回記念県書道展(長崎新聞社主催、長崎県、長崎県美術協会後援)は、長崎県美術館の1階、県民ギャラリーで開幕した。5月15日まで。入場無料。

 1976年以降、長崎県の書道文化の総合的な発展を目指して毎年開催されている同展。30回の節目と、県美術館県民ギャラリーのこけら落としを祝うにふさわしく、書家の意気込みが伝わる充実した内容となった。

 応募点数は、前回に比べ142点増加。漢字、かな、近代詩文、少字数、篆刻(てんこく)、前衛の六部門の入賞・入選作のほか、同展会員の作品など、長崎県書道界をリードする書家の力作1367点を、3期に分けて展示。特別企画として、王羲之ら歴史的な書家の拓本のほか、日本の著名な書家による書簡などを陳列している。

 開場式には書道ファンら約500人が詰め掛けた。同展会長の松平和夫・長崎新聞社社長が「6部門が一堂に会する総合書道展は全国的にも珍しい。30回の歴史を刻む記念展が、待望の県美術館オープンと同時に迎えられることを大変光栄に思う」とあいさつ。来賓を代表して金子知事が「力作ぞろいの展覧会。自分の作品が同館に展示されると大変励みになるのでは。今後も大いに活用してほしい」と話した。

 在長崎中国総領事館の王昆総領事、金子知事、県美術協会の大浦藤吉(澄泉)名誉会長、県美術館の伊東順二館長、同展の松平会長、堤玉圃副会長がテープカット。来場者の拍手とともに開幕を祝った。

 長崎展は前期が5月1日まで、中期が3-8日、後期が10-15日。佐世保展は5月19-22日、佐世保市島瀬町の島瀬美術センターで開かれる。
(平成17年4月24日付長崎新聞より)
   ◇   ◇   ◇
【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

© 株式会社長崎新聞社