ヤクルト坂口や糸井&鳥谷ら阪神勢優秀、DeNAは…BB/Kで図る貢献度【セ編】

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ヤクルト・坂口智隆【写真:荒川祐史】

阪神鳥谷は打撃不振も選球眼のよさは健在

 打撃にはさまざまなスタイルがある。四球を選ばず初球から打つ選手を「積極打法」と評価する考え方もあるが、一般的には、好球必打で三振が少なく四球が多い選手の評価が高い。

 BB/Kは、打者の四球数÷三振数で導き出される。この数値が大きい打者は三振が少なく四球が多い、優秀な打者だということができる。

 セ・リーグで100打席以上立った打者62人のBB/Kランキング。

1坂口智隆(ヤ)1.25(75四球60三振)
2糸井嘉男(神)1.22(77四球63三振)
3糸原健斗(神)1.18(86四球73三振)
4青木宣親(ヤ)1.06(51四球48三振)
5丸佳浩(広)1.00(130四球130三振)
6平田良介(中)0.97(67四球69三振)
7鳥谷敬(神)0.92(34四球37三振)
8松山竜平(広)0.91(42四球46三振)
9山田哲人(ヤ)0.89(106四球119三振)
10川端慎吾(ヤ)0.86(32四球37三振)

 今季、青木宣親の加入によって、外野手から一塁にコンバートされた坂口が1位。今年は2010年以来の3割をマークしたが、同時に出塁でも貢献していたのだ。2位の阪神糸井は、選球眼に定評がある打者だ。糸井の同僚で今季初めて規定打席に達した糸原が続く。

 BB/Kは選球眼が良く、好球必打の巧打者と、長打が多く投手に警戒される打者が数字が大きくなる傾向にある。広島の丸は今季歴代4位タイの130四球を得たが、三振も130個。BB/Kは1ちょうど。今季の丸は本塁打が急増したが、その代償として三振も増えていた。

 阪神の鳥谷は、現役最多の1034四球を選んでいる。今季は打撃不振だったが、BB/Kは0.92と優秀、選球眼は健在だった。

積極打法、早打ち推奨のDeNA勢、BB/Kの低さはチームのスタイル

 反対にBB/Kが低い選手5人は以下のようになる。

58陽岱鋼(巨)0.24(17四球72三振)
59陽川尚将(神)0.22(17四球76三振)
60京田陽太(中)0.17(19四球111三振)
61倉本寿彦(De)0.12(6四球51三振)
62嶺井博希(De)0.11(6四球56三振)

 巨人の陽は、FAで移籍して2年、フル出場できずに不振だが、四球数は昨年の41から17へと激減した。ボール球に手を出しているということだろう。阪神の陽川、中日の京田も早打ちで四球が少ない。

 下位2人はDeNAの2人。DeNAのラミレス監督は、現役時代、四球が極めて少ない打者だった。通算のBB/Kは0.24(308四球1259三振)。これは2000本安打以上の打者では最低。監督になってからも積極打法を奨励している。チームのBB/Kも0.35とリーグ最低だ。DeNAでは四球が少ないことはマイナス評価にはならないようだ。BB/Kを切り口にすると、選手やチームの野球のスタイルも見えてくる。(広尾晃 / Koh Hiroo)