ナショナルズ・オーナー「ハーパーは戻ってこないと思う」

日本時間12月8日、ナショナルズは6年1億4000万ドルの大型契約を結んだパトリック・コービンの入団記者会見を行った。そして、コービンとの大型契約が実現したことにより、「ブライス・ハーパーはナショナルズに戻ってくるのか」という問いに対する答えが出された可能性が高い。ナショナルズの筆頭オーナーであるマイク・ラーナーはラジオ番組でのインタビューのなかで「現時点ではハーパーが戻ってくるとは思っていない」と再契約が実現する可能性を否定した。

ラーナーは前述の発言に続いて「彼ら(=ハーパー側)は次の道へ進むことを決めたんじゃないかと思っているよ」とコメント。ナショナルズはレギュラーシーズン終了時にハーパーに対して10年3億ドルのオファーを提示したことが報じられているが、ラーナーいわく、これがナショナルズにとってベストのオファーだったという。それを拒否されてしまった今、もはや「打つ手なし」といった状況なのだろう。

ナショナルズのマイク・リゾーGMは、コービンとの契約はハーパーとの再契約交渉とは「独立」したものであり、コービンとの契約がハーパーに影響を与えることはないといった趣旨の発言をしていた。しかし、ラーナーの発言を聞く限り、コービンとの契約によりハーパーとの再契約交渉は終わりを迎えた可能性が高い。「我々はベストのオファーを提示した。あのオファー以上のものを提示することはできない。(ハーパーと再契約できなくても)ナ・リーグ東部地区を制し、その先へ進むチームを作ることができていると思う」とラーナー。来季のナショナルズは、ハーパー抜きで球団史上初のワールドシリーズ制覇を目指すようだ。

2010年のドラフトでナショナルズから全体1位指名を受け、2012年に19歳でメジャーデビュー。同年新人王、2015年にナ・リーグMVPを受賞するなど、球界を代表するスター選手として7シーズンにわたって活躍してきたハーパーだが、来季はナショナルズ以外のユニフォームを着てプレイすることになりそうだ。

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