『オスマン帝国外伝』ファンなら訪れたいイスタンブールで巡るゆかりの地~メフメト2世・スレイマン大帝・ヒュッレム妃~

2017年にシーズン1が、2018年にシーズン2が放送され話題となっている『オスマン帝国外伝~愛と欲望のハレム~』は、オスマン帝国の最盛期を築いたスレイマン大帝の時代、コンスタンティノープル(現イスタンブール)のトプカプ宮殿を舞台に描かれた宮廷歴史ドラマです。ドラマのスポットや登場人物に関連するスポットをご紹介します。

ドラマの舞台「トプカプ宮殿」の建設を開始したメフメト2世のモスクと霊廟

ドラマの舞台となっているのは、16世紀のオスマン帝国のトプカプ宮殿。この宮殿は、コンスタンティノープルを陥落させたメフメト2世によって1460年代に建設が開始されました。

東ローマ帝国の首都を奪い取り、現イスタンブールに都を置き、その後オスマン帝国の政治や文化の中心となる基礎をイスタンブールに築いたメフメト2世は、征服者(Fatih)と呼ばれ、尊ばれています。彼のためのモスク、ファーティフ・ジャーミィ(Fatih Camii)は、イスタンブールを代表するモスクのひとつです。

また、彼の霊廟はモスクの敷地内にあり、今でも毎日多くの人が訪れて彼の魂の平安を祈っています。

ファーティフ・ジャーミィ(Fatih Camii)

住所 Ali Kuşçu Mahallesi, Hattat Nafiz Cd No:6, 34083 Fatih/İstanbul

地図

主人公スレイマン大帝のモスク

ドラマの舞台となっている16世紀は、オスマン帝国10代目の皇帝、スレイマンの時代です。スレイマンは、ハンガリー王国からベオグラードを奪う、ロドス包囲で聖ヨハネ騎士団からロドス島を奪う、モハーチの戦いでハンガリー王ラヨシュ2世を討ち取る、など在位中に数々の軍事的成功を収め、オスマン帝国を最盛期に導きました。

建築の分野では、のちにトルコ史上最高の建築家と評されることになるミマールスィナンを登用し、自身のためのモスクも彼に設計させました。

旧市街の丘の上から街を見下ろすようにしてそびえ立つスレイマニエ・ジャーミィは、彼の功績をいまに伝える存在感あるモスクです。

スレイマン大帝と皇妃ヒュッレムの霊廟

スレイマン大帝の霊廟はモスクの敷地内にあります。、奴隷という身分を解放され、スレイマンと正式に結婚し、皇后陛下となったヒュッレム妃の霊廟も彼の霊廟の隣にあります。ドラマでは仲違いするような際どい場面も何回かありますが、同じ敷地内に眠っています。スレイマンよりも早くこの世を去ったヒュッレム妃の霊廟がミマール・スィナンによってスレイマニエ・ジャーミィの敷地内に造られ、スレイマンの死後、ヒュッレム妃のすぐそばにスレイマンの霊廟が建てられました。怒涛の時代を生き抜き、帝国を最盛期に導いた二人の霊廟を前に、敬服せずにはいられません。

スレイマニエ・ジャーミィ(Süleymaniye Camii)

住所 Süleymaniye Mahallesi 34116 Fatih/İstanbul

地図

おわりに

トプカプ宮殿の建設着工を手掛けたメフメト2世、ドラマの主人公スレイマン大帝、そして彼の妻でありハレムで激しいバトルを繰り広げるヒュッレム妃に関連するゆかりの地をご紹介しました。『オスマン帝国外伝』を観ていない人でも、歴史の重みをぐっと感じることができるスポットです。ぜひ訪れてみてください。

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