リアルミュート放出濃厚も決断を急がないマーリンズ

昨オフのウィンター・ミーティングではジャンカルロ・スタントンをヤンキース、マーセル・オズーナをカージナルスへ放出する大型トレードを成立させるなど、派手な動きを見せたマーリンズだが、今オフはそれに比べると静かなオフを過ごしている。しかし、マーリンズは日本時間12月11日からラスベガスで4日間にわたって行われるウィンター・ミーティングにおいて、再び注目を集める存在となっている。メジャー有数の好捕手であるJ.T.リアルミュートがトレード要員となっているからだ。ただし、マーリンズはリアルミュート放出の決断を急がない方針だ。

デレク・ジーターらを中心とする新経営陣によるチーム再建が進むなか、マーリンズは昨オフの段階でスタントン、オズーナ、クリスチャン・イェリッチ(ブリュワーズ)、ディー・ゴードン(マリナーズ)らを次々に放出。あとはリアルミュートを放出すればチーム解体が完全に終了する段階となっている。

今回のウィンター・ミーティングの期間中にリアルミュートを放出するかどうかの最終判断が下され、放出する場合にはウィンター・ミーティングの期間中にトレードが成立することになると見られているが、マーリンズは無理にリアルミュートを放出する必要はない。リアルミュートがフリーエージェントとなるまで、まだ2年あるからだ。マイケル・ヒル野球部門社長は「J.T.は我々のチームの選手だ。我々はまだ2年間、彼を保有することができるということは言っておかなければならない」とトレードに関する主導権がマーリンズにあることを強調する。

マーリンズと同じナ・リーグ東部地区に所属するメッツ、ブレーブス、フィリーズ、ポストシーズン進出を目指すアストロズ、ドジャース、ロッキーズなど、少なくとも14球団がリアルミュートの獲得に関心を示しているようだが、マーリンズが求める対価のレベルは非常に高い。マーリンズが無理にリアルミュートを放出する意思がない以上、獲得を希望するチームはマーリンズを満足させられるだけの対価を提示する必要があるだろう。メジャー有数の好捕手のトレードは実現するのか。ウィンター・ミーティング4日間における最大の注目ポイントの1つとなりそうだ。

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