クビカ、F1での能力に疑いを持たれる状況に理解を示すも「できないと思ったらここにはいない」と自信を見せる

 ロバート・クビカは、彼がF1でパフォーマンスを発揮するだけの能力があるかについて、多くの人々が疑問を抱く理由を理解している。奇跡的なカムバックに乗り出そうとして以来、彼はそうした議論にさらされてきたのだ。

 1年以上の努力、苦痛と試練、打ち砕かれた希望と苦難を経た34歳のクビカは、2019年にグランプリドライバーとしての人生における2度目のチャンスを、ウイリアムズのおかげで得ることができた。

 グリッドへ復帰する途上で課せられた多大な身体的要求に加えて、クビカは自身の能力について疑念を抱いたままの人々とも戦うことを強いられていた。

「もし僕がチーム代表だったとしても、疑いを持っただろう」とクビカ。

「今年はとても有益だった。なぜなら最初のミーティングで、自分がこう言ったのを覚えている。『もし少しでも疑いがあるのなら、僕たちはやるべきではない。なぜなら困難が生じたときに、腕のせいにするのは簡単だからだ。僕にはできると確信していていてもらいたいんだ』」

「まず第一に自分自身が可能であると確信しなければならない。だから僕はここにいる。その次に、チームには僕に仕事ができるということを納得してもらわなければならない」

 クビカのウイリアムズでのテストのパフォーマンスは、チームの懸念を明らかに払拭することになった。2008年のカナダGP勝者であるクビカは、その他の人々が持つ疑念にも打ち勝つべく懸命に取り組み、「待っていれば分かる」と伝え続けていくだろう。

「もし自分が競争力のある速い走りをできないと思ったら、ここにはいないだろう」とクビカは自信に満ちた様子で語った。

「人々が僕の制限のかかったような状態を目にして、どうしたら走行が可能なのかと尋ねるというのは、普通のことだ」

「信じるのが簡単ではないことは分かっているが、今年のウイリアムズは僕には可能であるということを目にしてきたし、僕自身もこの16カ月や18カ月で経験してきた。最初に(ルノーの旧型の)F1マシンを、バレンシアでテスト走行したときからね」

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