塩谷やカイオも続け!アル・アインに所属した10名のスーパースター

現在UAEで行われているクラブワールドカップ。開催国代表のアル・アインが見事な活躍を見せており、世界的に注目を集めている。

22日にはレアル・マドリーとの決勝を戦う予定となっており、その試合も大きな話題となるはずだ。

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そこで今回はアル・アインに所属したことがあるスーパースターを10名取り上げてみた。

アサモア・ギャン

所属:2011~2015年

アル・アインの歴史上最高クラスのストライカーといえるギャン。サンダーランドから2011年にアル・アインへと移籍し、それからの4シーズンで公式戦128ゴールを決めた。

これはクラブ史上2位の得点数で、かつての名選手アハマド・アブドゥラー氏に次ぐもの。ただ、彼は17年アル・アインでプレーしていたことを考えれば、ギャンのハイペースには驚きを隠しえない。

欧州や南米からUAEに来る選手の一部は悪い意味で「環境に馴染む」ことがあるが、ギャンは全くそれには当てはまらなかった。常に世界基準のプレーで活躍を続けた。

ただ、それから移籍した中国では怪我に苦しむことになり、数年間調子が上がらず…。UAEの水がとても合っていたのだろう。

アベディ・ペレ

所属:1998~2000年

ヨーロッパサッカー界におけるアフリカ人選手の「パイオニア」の一人といえるアベディ・ペレ。アンドレ・アユー、ジョーダン・アユーの父親であることでも有名だ。

フランスリーグで活躍してからドイツの1860ミュンヘンでプレーし、34歳になった1998年にアル・アインへとやってきた。

UAEではプレッシャーの少ない環境で往年の輝きを取り戻し、1998-99シーズンには17ゴール、1999-2000シーズンには1試合1ゴールを決めるなど「別格」だった。

アハマド・ハリル

所属:1998年

意外にも、あのアハマド・ハリルもアル・アインに所属した経験がある。アル・アハリの宝石というイメージが強いが、2017年に退団し、その後アル・ジャジーラを経てアル・アインに加入したのだ。

しかし、この2つのクラブではほとんど活躍することはできず。今年夏に再びアル・アハリに復帰している。

UAE代表FWファイサル・ハリルの弟として少年時代から期待され、16歳という若さでプロ初ゴールを決めた。U-20、23、さらにフル代表で同時期にプレーするという離れ業も。

マフディ・アリ監督が率いていたアンダーの代表では相棒アリ・マブフートと出会い、UAE初の五輪出場を成し遂げた。

ライアン・バベル

所属:2015~2016年

あのオランダ代表ウイングのバベルもアル・アインでプレーしたスター選手の一人だ。

リヴァプールを退団したあとはホッフェンハイム、アヤックス、そしてトルコのカズムパシャでプレーしたが、2015年の夏にUAEへ移籍することを決めた。

ところが、その半年後に彼はソーシャルメディアの使用に関する懲戒問題でクラブと衝突することになり、パフォーマンスの低下という理由でリザーブに降格させられ…。

あまりインパクトを残せなかった彼はデポルティーボ・ラ・コルーニャに移籍し、わずか8試合だけでUAEを去っている。

ヤースル・アル・カフターニ

所属:2011~2012年

サウジアラビアの往年のエースストライカーとして知られるアル・カフターニ。アル・ヒラルの象徴的な選手であるが、1シーズンだけアル・アインでプレーした経験があるのだ。

その時彼は怪我もあって調子を崩し、環境を変えることを決断。アル・アインにローンで貸し出され、公式戦26試合で12ゴールを決めるなど復活を見せた。

その後復帰したアル・ヒラルでは再びゴール感覚を取り戻し、2012-13シーズンには13得点を決めている。

ミシェウ・バストス

所属:2013~2014年

リールやリヨンでの活躍が印象的なブラジル代表選手。強烈な左足のキックで知られ、ブラジル代表では前線ではなくサイドバックで起用されることもあった。

2013年にリヨンを離れ、ドイツ・ブンデスリーガのシャルケにローン移籍。しかし買い取り条項が行使されなかったため、アル・アインに加入することに。

UAEでは12試合で4ゴールを決めたものの、加入から半年でローマからのオファーが届き、買い取り条項付きのローンでイタリアへと渡っている。

ミレル・ラドイ

所属:2011~2014年

中東地域でかなりプレーしたことで知られるルーマニアの名ボランチ。アジアでは4クラブに所属したが、在籍期間が最も長かったのはアル・アインだったのだ。

ステアウア・ブカレストを離れた彼が加入したのはサウジアラビアのアル・ヒラル。チアゴ・ネーヴィスやヴィルヘルムソンらとともに強力な中盤を形成した。

アル・アインは2010-11シーズンに残留ギリギリという歴史的な低迷をし、その打開策として獲得された選手の一人が彼だった。移籍金は420万ユーロ(およそ5.4億円)、給与は年250万ユーロ(およそ3.2億円)に達したとも…。

その結果クラブは2年連続リーグ優勝を果たし、ラドイも重要なボランチとして活躍を見せている。

ナースル・アル・シャムラーニ

所属:2017年

ヤースル・アル・カフターニと並ぶ、近代サウジアラビアの名ストライカー。センスあふれる飛び出しとスピード、そして得点力を備えた選手として知られるが、彼もアル・アインにローンで所属したという経験がある。

中東サッカーに詳しい方であれば、アル・シャムラーニといえばアル・シャバブとアル・ヒラルだろうが、わずか半年だけUAEでプレーした。

2017年1月にアル・アインに貸し出された彼は10試合で8ゴールとさすがの活躍を見せ、そして次年度には古巣のアル・シャバブへと戻っていった。

ホルヘ・バルディビア

所属:2008~2010年

チリ代表のクラシカルな司令塔としてカルト的な人気を誇ったバルディビア。天才的なアイデアと華麗なドリブルで芸術的なプレーをいくつも生み出してきた。

2006年から所属していたパウメイラスで活躍を見せたあと、なんと800万ユーロ(およそ10.3億円)もの移籍金でアル・アインに引き抜かれている。

UAEでは10番を背負い、トップ下として見事なプレーを連発。なんと会長からは「同意するなら生涯契約を結びたい」と要請されたという。

オーマル・アブドゥルラフマン

所属:2008~2018年

なんといっても、アル・アインを取り上げるに当たって欠かせないのはオーマル・アブドゥルラフマンである。国籍がなかった少年時代の彼をUAEに導き、中東最高の司令塔に育て上げたのだ。

家族全員にUAE国籍が与えられ、オーマルは兄のハーリド、ムハンマドとともにアル・アインの下部組織に加入。ユース年代から溢れんばかりの才能を見せつけ、17歳でトップチームにデビューした。

広い視野と正確な左足から繰り出される一撃必殺のミドルパスをベースにし、高いテクニックで中盤を支配。アリ・マブフートやアハマド・ハリルとともに同国を五輪初出場に導いた。

欧州移籍の噂も流れていたものの、今年サウジアラビアのアル・ヒラルに貸し出されている。今後のキャリアがどうなるのか、楽しみで仕方がない選手の一人だ。

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