8日にトゥールーズからバルセロナへの移籍が決定したDFジャン=クレール・トディボ。18歳のフランス人DFは、いきなり世界トップクラスのクラブに引き抜かれることとなった。
バルセロナのディレクターを務めているエリック・アビダルが彼の獲得を推進したと伝えられており、『新しいヴァラヌが来た』とも言われているという。
彼は一体どんな選手なのか?
出身地
トディボはフランスのU-20代表チームに招集されているが、生まれはフランス領ギアナの首都カイエンヌである。
9歳の時、柔道のレッスンに行く途中に車に撥ねられる事故に遭遇し、両足を複数箇所骨折するという重傷を負った。サッカーを続けられない可能性もあったというが、無事に回復。パリ北東部のセーヌ=サン=ドニにあるクラブで育成された。
2016年にマンチェスター・ユナイテッドやル・アーブルなどのクラブでテストを受けた後、トゥールーズの下部組織に入団した。
ポジション
トゥールーズの下部組織に入団した際のポジションはボランチで、「新しいアンドレア・ピルロ」とも呼ばれた。
U-19でともにプレーしたFWキリアン・コレドールによれば、
「彼はセンターバックでプレーできるけど、僕としてはボランチのほうが向いていると思う。ピッチ上のメトロノームだね。
ボールを配給できるし、ゴールも決められるし、決定的なパスも出せるし、本物のリーダーだ。よく話すし、ちょっとポール・ポグバみたいだね」
とのことだ。
今季トップチームにデビューしたあとはセンターバックとして10試合にスタメン出場しており、「新しいヴァラヌ」と呼ばれるようになっている。ただ、ヴァラヌはフランスでボランチとしてデビューしているため逆なのだが…。
強み
190cmの身長を持っている彼は、センターバックとして必要な身体能力をかなり高いレベルで備えている。スピードとフィジカルはトップチームで十分に通用するものだ。
さらにボランチとしてプレーできるだけのテクニックや攻撃センスも備えていると評されており、下部組織では攻撃面でも大きな活躍を見せていたそうだ。
彼に興味を持っていたのはユヴェントス、ナポリ、レアル・マドリー、そしてマンチェスター・ユナイテッドであったと言われている。
契約
市場価値はおよそ700~800万ユーロ(およそ9~10.3億円)と言われていた。多くのクラブが獲得を目指しているという中で、カタルーニャの盟主が合意にこぎつけた。
彼は今季トゥールーズのトップチームにデビューしているが、まだプロ契約は結んでいなかったため、背番号は33。個人名も入っていないユニフォームを身に着けていた。
トゥールーズは「例外的な」契約条件を提示したとのことだが、トディボはそれを拒否。そのためトップチームで起用されなくなっており、しばらくプレーする機会を与えられていない。