全日本ロード:ヨシムラ、2019年JSB1000参戦ライダーを発表。加賀山が9年ぶりに加入

 ヨシムラスズキMOTULレーシングは1月30日、2019年シーズンの全日本ロードレース選手権JSB1000クラスに参戦するふたりのライダーを発表した。渡辺一樹を継続起用するとともに、新たに加賀山就臣をラインアップに加えている。

 2018年シーズンは、津田拓也と渡辺とともに全日本ロードの最高峰クラスを戦ったヨシムラ。新型となって2年目のスズキGSX-R1000で挑むも、表彰台には届かず、ランキングで津田は6位、渡辺は7位でシーズンを終えた。

津田拓也(ヨシムラ・スズキMOTUL)

 2019年シーズン、ヨシムラは2台体制を継続して全日本ロードJSB1000に参戦。2018年に加入した渡辺は継続起用となったが、6年間ヨシムラのエースライダーを務めた津田はチームを離れ、新たに加賀山が加入することになった。

 新たにチームに加わる加賀山は、2003年からヨシムラとともに鈴鹿8時間耐久ロードレースに参戦。以降、2004年、2005年、2007年、2008年、2010年にヨシムラから鈴鹿8耐に参戦。2007年の鈴鹿8耐で優勝を果たしている。ヨシムラから全日本ロードへフル参戦は初となる。

 チームを率いる加藤陽平監督は「平成から新元号となる節目の2019年、我々はMFJ全日本ロードレース選手権(JSB1000クラス)に、2007年の鈴鹿8耐をヨシムラスズキにてともに制覇した加賀山就臣選手と、昨年からチームに合流し、着実に成長を見せた渡辺一樹選手を起用し、スズキGSX-R1000Rと共に表彰台の頂点を目指し参戦する事を発表させていただきます」とコメントを発表している。

「昨シーズンの苦しんだ結果を受け、チームとして変革が必要だと考え、世界での経験が豊富な加賀山選手の力を借り、チーム自体の立て直しとさらなる前進を目指します」

「我々ヨシムラはワークスに負けることを良しとはしていません。昨年受け取った課題を我々の力として、2019年を躍進するシーズンにします」

■9年ぶりにヨシムラ復帰の加賀山「2007年鈴鹿8耐での優勝を再現したい」

 新加入の加賀山は「2019年、ヨシムラスズキからJSB1000に参戦することになりました。45歳になる私を指名していただくのは光栄であり、与えられた仕事をキッチリとやり遂げたいと思います」とコメントした。

「これまで私は1993年から27年間、歴代のGSX-Rに関わってきました。その多くの開発と実戦経験をヨシムラで活かせればと思っています」

「過去にヨシムラとともに戦い鈴鹿8耐や300kmで優勝した経験が有り、良い想い出が沢山あります。9年ぶりにヨシムラとともに戦うことになりますが、2007年の鈴鹿8耐で優勝した時を再現できるよう、努力していきます」

渡辺一樹/ヨシムラスズキMOTUL

 ヨシムラで2年目のシーズンに挑む渡辺は「昨年は初めてのマシン初めてのチームというなかで、メーカーやチームの考え方の違いが心地よく新鮮な気持ちで1年レースを戦うことができました」と語った。

「開幕戦のもてぎから表彰台争いに加わり手応えをつかみ、シーズン中もレース毎に進むマシン開発のスピードに驚きを感じながらのシーズンでした」

「結果的に上位争いには絡むものの、あと一歩の場面で表彰台を逃すシーズンになってしまいました。そして今はその非常に悔しかった気持ちが自分にとってのエネルギーになっています」

「今シーズン、その悔しさを晴らすために自分の実力を証明したいと思います」

 なお、ヨシムラに加入する加賀山は、自身がチーム代表権ライダーを務めるTeam KAGAYAMAからJSB1000を戦っていた。2019年シーズン、Team KAGAYAMAがJSB1000に継続参戦するかどうかはまだ発表されていない。

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