ムバッペの急成長、PSGで勝てぬCL ネイマールのバロンドールは難しい?

PSGのネイマール photo/Getty Images

2014-15シーズンにバルセロナで3冠を達成し、欧州で大成功を収めたところまでは順調だった。しかし、今ネイマールをバロンドールに近い存在と自信を持って口にする人は減ってきているのではないだろうか。

英『FourFourTwo』は「落ちたネイマール」と題して近年の苦戦を振り返っているが、パリ・サンジェルマンに移籍してからは明らかにプランが崩れている。バルセロナを離れたのはリオネル・メッシの影から抜け出すためとも言われ、パリ・サンジェルマンでチャンピオンズリーグ制覇、あるいはブラジル代表でロシアワールドカップを制覇することでバロンドールを手に入れるプランがあったに違いない。

しかし、ワールドカップでは準々決勝でベルギー代表に敗れてしまった。しかもネイマールはファウルを受けて大袈裟にアピールするところばかりが注目されてしまい、期待していたような大会にはならなかった。チャンピオンズリーグの方も優勝どころかファイナルにすらたどり着くことができていない。

さらに重要な時に欠場してしまうところも痛い。今季はベスト16のマンチェスター・ユナイテッド戦を前に負傷してしまったが、昨季のベスト16でもレアル・マドリード戦2ndレグを負傷の影響で欠場している。レアルと当たったのはクジ運が悪かったとも言えるが、ベスト16敗退は許されない結果だ。

また、新たなライバルが登場したのも予想外だった。ネイマールはメッシ、クリスティアーノ・ロナウドの2人を見ていたはずだが、急速に成長した20歳FWキリアム・ムバッペに猛追されることになってしまった。ワールドカップでも主役になったのは優勝を果たしたフランス代表のムバッペで、メッシの影から抜け出したはずのネイマールはパリ・サンジェルマンでムバッペに主役の座を奪われようとしている。まさか再びチームメイトに王様の座を奪われるなど予想していなかっただろう。

ネイマールも27歳となり、バロンドール獲得へ時間がたっぷり残されているわけではない。相変わらずメッシとロナウドはゴールを積み重ねており、ムバッペも順調に育っている。年齢的には2022年のカタールワールドカップがネイマールにとって最後のワールドカップになる可能性もあり、そろそろ焦りを感じ始める時か。

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