強打の三塁手・ムスターカス ブリュワーズと再契約へ

ブリュワーズの正三塁手であるトラビス・ショウが「彼が戻ってくるのであれば、僕は二塁に移っても構わない」とマイク・ムスターカスの復帰を歓迎する発言をしてからわずか1日。どうやらショウの願いは叶ったようだ。関係者がMLB公式サイトに伝えたところによると、ブリュワーズはフリーエージェントの三塁手・ムスターカスと1年1000万ドル+2020年の相互オプションで再契約を結ぶことで合意。補強ポイントであった二塁の穴を、ムスターカスとの再契約に伴いショウを二塁に移すことによって解決した。

現在30歳のムスターカスは、2017年にロイヤルズで球団史上最多となる38本塁打を記録。昨季はロイヤルズとブリュワーズで自己最多の152試合に出場し、打率.251、28本塁打、95打点(自己最多)、4盗塁、OPS.774をマークした。ブリュワーズはムスターカスを途中補強したあと、正三塁手のショウを二塁に移す攻撃型布陣を採用していたが、今季も同様の布陣で戦うことになりそうだ。

二塁が補強ポイントとなっていたブリュワーズだが、マイナーにはマウリシオ・デュボンとケストン・ヒウラという2人の有望株が控えており、長期契約での補強は望んでいなかった。今季両者がAAA級で二遊間コンビを形成する見込みであることを考えると、早ければ来季にもメジャー定着を果たす可能性があり、ブリュワーズにとってムスターカスとの1年契約は理想的な形と言える。デュボンないしヒウラに正二塁手を任せられる見込みが立てば、ムスターカスのオプションを破棄し、ショウを再び三塁に移すことになるだろう。

また、ムスターカスがブリュワーズと再契約を結んだことは、マニー・マチャドの争奪戦にも影響を与える可能性がある。なぜなら、マチャド獲得に失敗した場合の「プランB」としてムスターカス獲得を狙っていた球団が多いからだ。ムスターカスが市場から消えた今、マチャド獲得を目指す球団は、マチャド獲得を実現させるべく、よりアグレッシブに動くことになりそうだ。

© MLB Advanced Media, LP.