長崎 強い絆で2位確保 市民ランナーが力発揮 大砲不在でも安定感

 育んできた強い絆が、たすきに力を与えた。「3強死守」を目標に掲げていた長崎が、安定したリレーで総合2位を確保。週1回の練習会で切磋琢磨(せっさたくま)してきたメンバーらが、高いチーム力を発揮した。鷲尾勉総監督(三菱重工海洋鉄構)は「選手たちにありがとうと言いたい」と賛辞を惜しまなかった。
 一般男子17人中、市民ランナーが10人。初出場の2人も含めて「来年以降も見据えた編成」(鷲尾勉総監督)で臨んだ。結果、実業団選手や“箱根ランナー”など大砲不在のチームは、今大会全42区間で区間賞は三つだけ。それでも、アクシデントで順位を下げた西彼・西海や佐世保とは対照的に、地道に、しっかりとたすきをつないだ。
 最終日も1区小畠(順大)が区間3位で流れをつくると、壮年の2区間賞をはじめ、年代や男女を問わずに各区間で5位以内を重ねた。日見峠越えの17区は41歳のベテラン鷲尾優(三菱重工長崎)がゴール後に倒れ込むほどの力走。チームのまとめ役は「信頼でつながり、総合力を発揮するいい循環ができつつある」と手応えを口にした。
 この日は19秒差で日間首位を奪取。スローガンの「長崎が一つになる407.3キロ」を体現し、大村・東彼に一矢を報いた。次の目標は2016年以来のV奪回。鷲尾勉総監督は「市民ランナーを底上げして大会を盛り上げたい」とさらなる総合力向上を誓っていた。

地元の期待を背負って力走する長崎の17区鷲尾優(三菱重工長崎)=長崎市

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