新幹線長崎ルート 6月めどに方式判断

長崎県などから意見聴取へ

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 九州新幹線長崎ルートで未着工区間となっている新鳥栖-武雄温泉間の整備方式を巡る与党検討委員会の会合が7日、東京都内であり、6月を目標に全線フル規格かミニ新幹線のいずれかの方式を判断する方向となった。近く長崎、佐賀両県とJR九州から意見を聴取する。

 検討委として一定の方向性をまとめ、8月末の政府予算の概算要求に関連経費を盛り込むことを目指す。佐賀県が追加費用に難色を示す中、山本幸三委員長は会合終了後「関係者の意見を聞き、できるだけ早くまとめたい」と述べた。

 会合では、国土交通省が費用などを精査した新しい全線フルとミニ新幹線の比較検討結果を示した。建設費は昨年3月時点の試算に比べ、全線フルが200億円増えて約6200億円、ミニ新幹線が100億円増えて約1800億~2700億円かかる。

 これまで議論に上がった同区間を単線のフル規格で整備する案についても建設費を試算。単線にすることで費用が圧縮される期待があったが、約5400億円と通常のフル規格と比べ1割程度の圧縮幅にとどまった。事故などが起きた場合、複線のフル規格よりもダイヤの乱れが大きくなる可能性が高く、前例がないため新システムの開発にかかる検証やコストの精査も必要となる。

 利用者の便益や事業者収益を建設費などで割った費用対効果は全線フルが「3.1」、ミニ新幹線が「2.5~2.9」とした。

 同区間の整備方式を巡っては、長崎県とJR九州が投資効果や時間短縮効果が大きい全線フルを要望。佐賀県は両方式とも財政負担が増えるなどとして難色を示している。