【MLB】2勝目ダルビッシュ、高まる完全復活への期待 地元紙は絶賛「圧倒的な投球」

6回1失点で2勝目を挙げたカブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

2回まで苦しむも…4者連続三振など快投「この先に希望となる理由を与えた」

■カブス 9-1 Dバックス(日本時間28日・アリゾナ)

 カブスのダルビッシュ有投手が27日(日本時間28日)の敵地ダイヤモンドバックス戦で今季2勝目(3敗)を挙げた。今季初めて6回を投げ、2安打1失点8奪三振の好投でクオリティ・スタート(QS、6回以上を投げ自責3以下)を達成。2回までに56球と苦しみながら、その後は圧巻の4者連続三振など快投した日本人右腕への称賛は続いており、シカゴメディアも「圧倒的な投球」と評価している。

 地元紙「シカゴ・トリビューン」は「カブスはユウ・ダルビッシュのダイヤモンドバックス戦でのパフォーマンスがターニングポイントになることを望む」とレポート。昨年、6年総額1億2600万ドル(約140億6000万円)の大型契約で加入し、エースとして期待されながら、故障に苦しみわずか1勝(3敗)に終わったダルビッシュ。今年も開幕から苦戦してたが、この投球が復活へのきっかけになることを周囲は望んでいる。

 記事では「ユウ・ダルビッシュはカブスのこの先に希望となる理由を与えた」とレポート。ダイヤモンドバックス戦の投球について「56球を要し、無失点だが不安定な2イニングの後、ダルビッシュはコントロールとリズムを見つけ、今季最多となる6イニングを投げ、2被安打、8奪三振とし、カブスはダイヤモンドバックスに9-1で勝利した」と振り返っている。

 その上で「ダルビッシュは過去3先発登板で向上の兆しを見せており、復活する目前だと思われていた」と回顧。次回登板は5月4日(同5日)のカージナルス戦の予定で、ジョー・マドン監督は「90~110球の間に彼のより良い球が見られるかもしれない。彼の調子が良いなら、邪魔をしたくない」と話しているという。ダイヤモンドバックス戦で110球を投げたダルビッシュだが、今後も早い段階での降板は考えない方針のようだ。

「スプリットは美しく、向上したようだった」

 また、ESPNは「ユウ・ダルビッシュはカブスが必要としている圧倒的な投球を初めて見せる」とのタイトルでレポート。「直球にはカブスではほとんど見ることができなかったキレがあり、次々に良いスライダーを投げ、簡単にイニングを終わらせた。最初の2イニングは56球を要して不安定だったが、110球で6イニングを投げた。彼は生き延び、成功した」。このように、3回以降の投球を絶賛している。

 さらに、「カブスでのダルビッシュにとってターニングポイントになるかもしれない今季最初の登板となった。それ自体はこの先の保証とはならないが、それまでは彼の登板には常に問題があった」と、これまでとは明らかに違う投球内容だったと指摘。ダルビッシュ自身も試合後に手応えを示していたスプリットにも触れ、「2回を終わらせたエスコバーへのスプリットは美しく、向上したようだった」と評価した。

「難しい数イニングの後、圧倒的な投球で調子を取り戻したことが重要だと言うことは、決して大げさではない」

 ダルビッシュが復活すれば、カブスにとってはとてつもなく大きな“上積み”となる。開幕直後から、マドン監督らは投げるボール自体の素晴らしさを絶賛していた。カージナルス戦でも本来の投球を見せ、完全復活を印象付けたいところだ。(Full-Count編集部)

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