ついに4日に迫ったU-20ワールドカップのベスト16。日本代表は2位でグループステージを勝ち上がったが、ここで宿敵韓国との対戦を迎えることになった。
しかもイタリア戦で田川亨介と斉藤光毅が負傷してしまいチームを離れた。手負いとなった日本にとっては厳しい戦いになると予想されている。
相手となる韓国代表にはどんな選手がいるのか?危険な4名をピックアップして紹介しよう。
10:イ・ガンイン(MF)
現在リーガ・エスパニョーラのバレンシアでプレーしているイ・ガンイン。このチームでは最年少であるが、まさに中心的な司令塔となっている。
左足のテクニックを活かしたキープ、そして体をうまく使いながら持ち込んでくるドリブル、そしてアイデアあるパス。まさに韓国の久保建英とも言える存在である。
南アフリカ戦では4-2-3-1のトップ下、ポルトガル戦では5-3-2の2列目、そしてアルゼンチン戦では2トップの一角でプレー。様々な場所から攻撃を組み立てた。
ポルトガル戦で足首を怪我したために多少痛みはあるようだが、試合への出場は問題なし。
彼がどこで起用されるのか、そして日本の誰が止めるのか。それが試合に大きな影響を与えるであろう。
18:チョ・ヨンウク(FW)
このチームではイ・ガンインの影に隠れてしまってはいるが、すでにフル代表にも選出されている20歳の天才アタッカーだ。
2年前に行われたU-20ワールドカップにも飛び級で出場しており、イ・スンウらとともにプレーした。この日本戦が同大会8試合目であり、ある意味大ベテランである。
最前線も2列目もこなし、動き出しの速さと仕掛けに加え、献身的で広い動きによって相手を撹乱できる。アルゼンチン戦ではU-20ワールドカップ7試合目にして初ゴールを決め、勝利に大きく貢献した。解説を務めた元名DFイ・ヨンピョは「イ・ガンインが目立つように見えるが、守る方にとってはチョ・ヨンウクのような動き回る選手のほうがイヤらしい」と絶賛したという。
イ・ガンインに気を取られて彼に前を向かれるとかなり厄介だ。逆に後ろを向かせるとそれほど怖いタイプでもないため、動き出しで先手を取られないことが重要だろう。
『MK』では「怪我人が多いとはいえ、日本は組織的で強いチーム。全員が平均以上のテクニックを備えているよ」と話したそう。「先輩」として警戒を怠っていないようだ。
5:キム・ヒョヌ(DF)
今大会の韓国はDFも個性的。イ・ジェイクは左足のキックや攻撃参加も可能であるし、イ・チソルも対人戦の強さが目を引く。その中でキム・ヒョヌを取り上げる。
5番を付ける彼は、蔚山現代からクロアチアの名門ディナモ・ザグレブに貸し出されてプレーしている20歳のセンターバックだ。
守備のリーダー的存在であり、南アフリカ戦では勝利を決めるヘディングを叩き込み、韓国に今大会初のゴールをもたらした。試合後には「DFの僕がスポットライトを浴びてしまって申し訳ないな…」と謙虚に話したという。
本人は「フィジカルは課題だが、カバーリングやポジショニングが得意」と語っており、ビルドアップが優れていると評価される。ただしなやかな体を活かした無理が利くブロックも魅力。セットプレーのターゲットとしても怖さがある。
3バックであれ4バックであれ、おそらく彼は起用されることになるだろう。日本はキム・ヒョヌの壁を破る必要がある。
9:オ・セフン(FW)
おそらく日本にとって最も「いやらしい」相手になるであろうオ・セフン。蔚山現代に所属しているが、今季は警察庁傘下の牙山ムグンファでプレーしている。
その愛称は「ヘディング王子」、そしてフェルナンド・ジョレンテになぞらえた「オレンテ」。193cmの身長と85kgの体重。大柄な体躯で挑む空中戦が武器のストライカーだ。
また韓国人選手として初めてU-17W杯、U-20W杯の両方でゴールを決めた選手でもあり、大舞台への強さも見せている。学生時代はセンターバックだったとのことで、競り合いはお手の物。
『MK』によれば、イ・ガンインも「彼は昔全力を尽くしていないような感じだったが、今大会の準備を見ると変わったね」と態度の好転に太鼓判を押したそう。
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韓国メディアでは日本キラーとして知られるキム・シヌクのような活躍が期待されており、オ・セフン自身も「お手本にしている」と話す。この高さに日本は対応できるか?