横浜市営地下鉄、10日午前の全線再開目指す 「通勤・通学時間帯は難しい」 

脱線した車両(横浜市提供)

 横浜市営地下鉄ブルーラインの脱線事故で、市は9日、車両の引き上げ作業が難航していた2両を線路上に戻す作業が完了した、と明らかにした。市は10日午前中の全線再開を目指しているが、「午前9時ごろまでの通勤・通学時間帯の再開は難しい」としている。

 市は10日も始発から全線再開まで、あざみ野-踊場間での折り返し運転を継続する予定。運転を見合わせている踊場-湘南台間は代行輸送バスで対応する。

 市交通局によると、車輪が沈み込み車両が傾いていた4、5号車をジャッキで持ち上げ、車輪をレールに戻す作業が9日午後までに完了。線路の下に敷かれている枕木が広範囲にわたって折れるなど損傷が激しく、交換作業を進めている。

 一方、台車部分にひずみが発見された先頭車両の6号車は走行に問題がないことが判明した。線路の復旧工事が終わり次第、車両の移送作業を行う。その後の試運転で安全確認を行った上で全線の運転を再開する方針。

 事故は6日早朝に発生。下飯田駅(同市泉区)を出発した始発の上り電車(6両編成)が線路上に放置されていた作業装置に乗り上げて脱線した。市は8日も終日、あざみ野-踊場間での折り返し運転を続けた。

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