全線で運行再開 横浜市営地下鉄、脱線事故から4日ぶり

全線での運行再開を知らせるホワイトボード=午前10時10分ごろ、湘南台駅

 横浜市営地下鉄ブルーラインの脱線事故で、横浜市は10日午前10時ごろ、運転を見合わせていた湘南台-踊場間の運行を再開した。全線での運行は4日ぶり。

 日中の時間帯は、全線でおおむね8分間隔で運行。夕方のラッシュ時間帯は、あざみ野-湘南台間の全線を運行する電車と、踊場で折り返す電車を交互に走らせる予定で、湘南台-踊場間はおおむね12分間隔、踊場-あざみ野間は6分間隔での運行とする。

 市交通局は当初、事故車両を、始発の運行までに上永谷駅近くの車両基地へ運び込む予定だったが、復旧作業が難航したため断念。湘南台駅2番線ホームに暫定的に停車させている。

 そのため10日は終日、ダイヤの乱れが予想されるとして、他社線への振り替え輸送を継続。全線での再開に伴い、バスによる代行輸送は終了するが、今後も、利用客の状況に応じて対応するとしている。

 利用客からは、再開を歓迎する声が聞かれた。藤沢市在住の女子学生(18)は横浜市戸塚区の大学に向かうため、再開された湘南台駅発の電車を利用。「他社線を乗り継ぐのに10分ぐらい早く家を出なければならなかったので、大変だった。再開して良かった」とほっとした様子だった。一方、立場駅にいた30代女性会社員は「車椅子の人やお年寄りが代行輸送バスを乗っているのはつらそうだった。今週は息子が遠足で地下鉄を利用する予定だが、少し不安」と語った。

 市交通局の城博俊局長は「復旧作業は完了しておらず、引き続きご不便をおかけすることを重ねておわびする」とのコメントを出した。

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