長崎日大 守備からリズム

【準々決勝、九州文化学園―長崎日大】8回無失点と好投した長崎日大のエース藤田=県営ビッグNスタジアム

 守備からリズムをつくり、足を絡めて点を取る。伝統校の長崎日大が「らしさ」を発揮し、難敵の九州文化学園に快勝。初戦から3試合連続無失点で準決勝へ進んだ選手たちに平山監督は「いい野球ができている」と相好を崩した。
 先発は右腕藤田。完封した2回戦の清峰戦に続き、この日も球が走った。最速144キロの直球にスライダー、チェンジアップの緩急が効果的。「相手がどんどん振ってくるので冷静にいった」(藤田)。九文打線を8回零封し、流れを引き寄せた。
 この力投を攻撃陣も援護。相手の好投手山科の外角球に的を絞り、コンパクトに逆方向へ打ち返した。0-0の五回、1死一塁から主将の山田が左翼線に二塁打を放って好機を広げると、内野ゴロからの敵失で2点を先行。堅実な内野守備も光り、ピンチの芽を次々と摘んだ。二塁を守る山田は「冬場にどこよりもノックを受けてきた。それが夏に生きている」と胸を張った。
 ここまで3試合で被安打は9。藤田をはじめ、4人の投手陣がいずれも好調を維持している。準決勝は強力打線の海星が相手だが、エースは「チームの雰囲気がいい。恐れることなく、一球一球気持ちを入れて投げたい」と意気込んだ。

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