アールズ(株)(宮城)ほか4社 破産開始決定、クリーニング店「シロパキ&ファンクリーニング」などを展開

 アールズ(株)(TSR企業コード:142132586、法人番号:3370001013795、仙台市宮城野区榴岡2-4-22、設立2002(平成14)年3月、資本金5000万円、山内伸夫社長)と、関連4社は9月7日、仙台地裁へ破産を申請し9月24日、破産開始決定を受けた。破産管財人には伊藤敬文弁護士(弁護士法人杜協同阿部・佐藤法律事務所、同市青葉区片平1-2-22、電話022-262-4265)が選任された。
 負債は、アールズが債権者164名に対して31億8871万円で、5社合計約40億円。

 アールズは、靴のクリーニングなどを目的に設立。その後、飲食事業や物販・広告事業、不動産賃貸業にも参入したほか、宮城県や岩手県で複数の関連会社を設立するなど業容を拡大してきた。飲食事業ではサンドイッチチェーン店「サブウェイ」のFC店を展開。クリーニング事業ではシロパキ&ファンクリーニングを展開するほか、不動産賃貸事業は学生寮やアパートの賃貸を中心としていた。
 2016年7月期には新たにマンションの賃貸業を開始したほか、飲食事業ではサブウェイ勾当台店・イオン大沢店を引き受けるなど業容拡大を図り、クリーニング事業でも複数店を展開。2017年7月期は飲食事業が伸び悩んだものの、不動産賃貸部門やクリーニング事業が堅調に推移し、売上高はピークとなる13億8498万円を計上した。
 しかし、飲食店舗の閉鎖に伴う特損を計上し、採算性は悪化。2018年7月期には学生寮や不採算店舗の整理により売上高は10億8324万円に落ち込み、売上不足や所有不動産売却に伴う売却損の計上から4億8876万円の赤字となり、債務超過に陥った。
 2019年7月期に入ると、期中の10月には(株)エージー・コーポレーション(TSR 企業コード:295215330、法人番号:3010701017446、品川区、2019年1月破産)との委託契約を解消。11月には飲食店4店舗を業務委託していた(株)グットタイム(TSR企業コード:140400362、法人番号:7370002015928、仙台市青葉区、2019年4月破産)が事業を停止し、法的手続きの準備に入ったことで多額の不良債権が発生するなど資金繰りが逼迫。関連会社などの整理によりスリム化を図るなど再建計画を模索したが不調に終わり、今回の措置となった。
 同時に破産開始決定を受けたのは以下の4社。
 湘南リテイル(株)(TSR企業コード:142194697、法人番号:6370001015723、仙台市宮城野区榴岡2-4-22、設立2007(平成19)年6月、資本金2000万円、千葉隆弘社長)
 (株)サラド(TSR企業コード:142183296、法人番号:5370001015055、仙台市宮城野区榴岡2-4-22、設立2006(平成18)年11月、資本金1000万円、山内伸夫社長)
 アーバンキャステール(株)(TSR企業コード:142291897、法人番号:8370001019409、仙台市青葉区川内大工町56、設立2010(平成22)6月、資本金300万円、松原雄介社長)
 アールズエステート(有)(TSR企業コード:142307688、法人番号: 1370002001743、仙台市青葉区川内大工町56、設立1976(昭和51)年4月、資本金300万円、松原雄介社長)

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