わがまち回顧 西海支局 高齢化進む地域の足に

「松島よかとこ運輸部」の愛称で住民組織が運行する車両=西海市、松島

 4月、公共交通の空白地解消を目指した西海市のコミュニティ交通「さいかいスマイルワゴン」の実証運行が始まった。人口減・高齢化が進む地域の足として、利用者を伸ばしている。
 市内を4地区に分け、車両を各1台配置。希望する時間帯と行き先を事前予約する乗り合い形式で、平日昼間に1日8便を走らせている(1回300円)。1日当たりの乗車は40人が目標。4月の平均15人から、11月は同32人と増加し、年金支給日と週末が重なった今月13日には最高の61人を数えた。
 「自宅から病院やスーパーなど目的地に直接行ける」などと高齢者を中心に評判は上々だが、利用者増に伴い、要望に応えられないケースも生じている。市は早めの予約や、時間に余裕を持たせた利用を呼び掛けている。
 一方、離島の松島では4月、路線バスが早朝と日曜日の運行を休止。市の公用車を使い住民有志が運行する無料の「乗合公用車」が始まった。11月には住民による運営組織(愛称・松島よかとこ運輸部)が発足し、有償運送に移行。料金200円で平日早朝2便、日曜日の7便を住民ドライバーが運行。通院や通学の足を守っている。

■主なニュース

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