レクナ教育事業に「期待」 軍縮大使、長崎市長を訪問

核軍縮に向けた教育の重要性を語る小笠原氏=長崎市役所

 ジュネーブ軍縮会議日本政府代表部の特命全権大使に就任した小笠原一郎氏(61)が3日、長崎市役所を訪れ、田上富久市長にあいさつした。長崎大核兵器廃絶研究センター(RECNA=レクナ)が、国内外の教育や講座の現場で使える核軍縮教育プログラムの開発・普及を目指していることについて「期待している。われわれもできる限り協力したい」と述べた。
 小笠原氏は東京都出身、国際基督教大卒。外務省軍備管理軍縮課長や駐マダガスカル大使を経て1月20日にジュネーブに着任した。
 この日は、長崎原爆資料館と国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館を訪問したことを報告し「長崎での体験を胸に核軍縮に取り組みたい」と述べた。長崎の高校生や大学生の核廃絶を目指す活発な行動も評価した。
 4月に開幕する核拡散防止条約(NPT)再検討会議を巡っては、核保有国と非保有国の対立に触れ「大変厳しいものになると思う。NPT発効50年の節目の重要な会議。日本は『橋渡し』を一層強化すべきだ」と語った。

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