諫干即時開門訴訟 漁業者側が控訴

 国営諫早湾干拓事業の潮受け堤防閉め切りで漁業被害が生じたとして、諫早、雲仙両市の漁業者33人が国に排水門の即時開門を求めた訴訟で、漁業者側は23日、開門請求を棄却した長崎地裁判決を不服として、福岡高裁に控訴した。
 同訴訟は2010年3月と11年3月、諫早市小長井町と雲仙市瑞穂、国見両町の漁業者が提訴。判決は今月10日、「堤防閉め切りによる環境変化が漁場環境を悪化させたとは認められない」とし、請求を棄却した。
 最高裁は昨年6月、別の漁業者の開門請求訴訟で漁業者側の上告を棄却し、開門を認めない判断が確定。国が開門確定判決の履行を強制しないよう漁業者に求めた請求異議訴訟の差し戻し審が福岡高裁で審理されている。

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