新型コロナウイルス関連倒産、給料遅配のトラブルが発生していた鍼灸整骨院経営の(株)MJGが破産

 (株)MJG(TSR企業コード:332398455、法人番号:3012801009439、新宿区西新宿2-1-1、設立2012(平成24)年3月、資本金5000万円、木﨑優太社長)は4月10日、東京地裁に破産を申請し同日、破産開始決定を受けた。破産管財人には三村藤明弁護士(アンダーソン・毛利・友常法律事務所、千代田区大手町1-1-1、電話03-6864-3011)が選任された。
 負債総額は債権者2355名に対して43億8031万円。

 「MJG接骨院」の屋号で、接骨院チェーンを展開。骨盤矯正など幅広い施術コースを持ち、積極的に直営店やFC店を全国各地に出店したことで約200店舗まで拡大していた。有名女性アイドルを起用するなど広告宣伝も寄与し、2018年11月期は売上高27億202万円と急拡大。MJGによれば、2019年11月期は売上高55億円以上まで拡大する計画だった。
 しかし、2019年11月にはMJGがホームページなどで説明していた「やせプログラム」について、根拠がないとして埼玉県から景品表示法に基づく措置命令を受けた。また、労働組合側とのトラブルも発生し、動向に注目を集めていたなか、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、2020年2月以降は売上がさらに減少し、3月には給料の支払遅延が表面化していた。
 こうしたなか、取引金融機関にリスケを要請しスポンサーの選定に入っていたが、一部店舗では「施術者が体調不良により臨時休業する」と発表したほか、新型コロナウイルスの感染予防対策として複数店舗を臨時休業していたが、先行きの見通しが立たず、今回の措置となった。

 「MJG接骨院・整体院」の一部の店舗運営は「(株)aprecio(TSR企業コード:430202202、法人番号:9010401089012、東京都中央区、ネットカフェ運営)に対して事業譲渡する予定」としている。
 なお、関連の(株)フロンティア(TSR企業コード:025807510、法人番号:2012801018259、立川市)も同時に破産開始決定を受けた。負債総額は債権者23名に対して約3億3700万円。

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