レジェンドと同姓同名 「じゃない方」の選手たち

日本時間5月12日、メジャーリーグ公式サイトのマイケル・クレアは「じゃない方芸人」ならぬ「じゃない方メジャーリーガー」を特集する記事を公開した。1993年と1994年に2年連続でMVPに輝いたフランク・トーマスじゃない方のフランク・トーマス、といった具合に、レジェンドと同姓同名のメジャーリーガーを紹介している。

「ビッグ・ハート」として各球団の投手に恐れられたフランク・トーマスは、1993年から2年連続でMVPを受賞するなど、メジャー19年間で2468安打、打率.301、521本塁打、1704打点、OPS.974をマークし、有資格初年度の2014年に得票率83.7%でアメリカ野球殿堂入りを果たした。

一方、「じゃない方」のフランク・トーマスもメジャー生活16年でオールスター・ゲームに3度選出されるなど、決して悪い選手ではなく、パイレーツ時代の1953年からメッツ時代の1962年までの10年間でシーズン20本塁打以上を9度記録。30本塁打以上を3度、100打点以上も2度マークし、通算286本塁打という成績を残している。

オリオールズやカブスなどでプレーしたホゼ・バティースタは、通算312試合(うち49先発)に登板して32勝42敗3セーブ、防御率4.62を記録。カブス時代の1993年には58試合(うち7先発)に登板して10勝3敗2セーブ、防御率2.82という自己最高の成績をマークした。

1980年代前半には2人のランディ・ジョンソンがプレーしており、1958年生まれのランディ・ジョンソンは1982年にツインズで89試合に出場して10本塁打を放ったが、この年限りでメジャーから姿を消し、メジャーでプレーしたのは2シーズンだけだった。一方、1956年生まれのランディ・ジョンソンはブレーブスで1982年から3年間プレーし、合計204試合に出場。1987年からの2年間は来日して広島でプレーし、1987年は規定打席不足ながら打率.319の好成績をマークした。

パドレスなどでプレーしたペドロ・マルティネスは、ドミニカ共和国出身のサウスポー。パドレスでメジャーデビューした1993年に32試合で防御率2.43、翌1994年も48試合(うち1先発)で防御率2.90の好成績をマークしたが、その後は目立った活躍はできなかった。

現在はブレーブスとドジャースにウィル・スミスという選手が在籍しているが、著名な俳優の存在を考えると、2人まとめて「じゃない方」のウィル・スミスと言えるかもしれない。ブレーブスのウィル・スミスは、昨季ジャイアンツで63試合に登板して6勝0敗34セーブ、防御率2.76の好成績をマークし、メジャー7年目でオールスター・ゲーム初選出。3年4000万ドルの契約で今季からブレーブスに加入した。一方、ドジャースのウィル・スミスは昨季、最初の25試合で10本塁打という鮮烈なデビューを飾り、最終的には54試合に出場して15本塁打、OPS.907を記録。今季は正捕手定着が期待されている。

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