食事宅配のミニバイク、高速立ち入り相次ぐ コロナ禍で需要増 ナビアプリ誤設定多く 神奈川

歩行者や自転車の立ち入りを禁じる表示がある首都高速道路の入り口=横浜市内

 食事宅配サービス中のミニバイクが通行を禁止されている高速道路に誤って進入する事案が県内で相次いでいることが、神奈川県警への取材で分かった。新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛が求められる中、「ウーバーイーツ」などの宅配サービスの需要が高まっており、県警は重大事故に直結しかねないとして注意喚起している。

 県警高速隊によると、今年1~4月に、食事宅配サービスの配達員が首都高速などの高速道路に立ち入ったケースは9件発生。すべてミニバイクで、8件はスマートフォンなどのナビゲーションアプリによる誤進入が要因だった。アプリを車向けの設定にしたまま利用して、高速道路に誤誘導されたケースが目立つという。

 都内の首都高でも5月、ウーバーイーツの配達員が自転車で走行した事案が確認されている。

 大手食事宅配事業者によると、速やかな配達が求められる中、ナビゲーションアプリは現在地と目的地を入力するだけで手軽に利用でき、配達員の「必需品」になっている。この事業者は「専用端末で配達員の位置情報を各拠点で把握できるようにし、誤進入の防止に努めている」という。ただ、コロナ禍による需要増で不慣れな配達員が増えているとみられ、県警はアプリを正しい設定で利用するよう注意喚起している。

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