長崎大新学部 大村移転を正式協議へ あす市と覚書締結

 長崎大は16日、4月に文教キャンパス(長崎市文教町)に新設した情報データ科学部の大村市移転を前提に、同市と正式協議に入ると発表した。18日に同市と協議入りの覚書を交わす。
 同大と同市によると、移転候補地は植松3丁目に建設中の九州新幹線長崎ルート新大村駅(仮称)の東側。市は県立ろう学校跡地を含む新駅東側の6.4ヘクタールで駅前広場や公園、民間主導による商業施設などの整備を計画しており、この民間事業者募集区域が候補地に挙がっている。移転は新幹線暫定開業後の2025年ごろをめどとしており、今後、用地や校舎建設の費用負担などについて協議を進める見込み。
 同学部の1学年の定員は110人。移転した場合、学生は入学後の1年半、文教キャンパスで教養科目を学び、その後の2年半、大村キャンパスで専門を学ぶことになるという。
 覚書の締結式は同市で開き、園田裕史市長と同大の河野茂学長が出席する。同市の担当者は「以前から大学の誘致を目指してきた。高校卒業後の若者の市外流出を引き留め、地域活性化につながるのではと希望を持っている」と話した。同大は「覚書の締結までコメントは控えたい」としている。

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