大村市 大雨被害35億円 7月17日時点

 大村市は20日、長崎県内に大雨特別警報が発表された6日からの記録的な大雨による市内の農地や道路などの被害額が、17日時点で約35億円に上ると明らかにした。被害状況が確認できていない所もあり、被害額はさらに膨らむ見込み。
 20日に開かれた市議会全員協議会で説明した。田畑への土砂流入や用水路の崩壊などが相次いだ農林水産業の被害額が最も大きく約16億4550万円。被害件数は農地436件、農業用施設225件、農業用ハウス35件-など。
 商工業・観光では、店舗の浸水や工業団地ののり面崩壊、工業施設の機械水没など約10億円の被害が発生。道路では冠水や陥没など291カ所で約3億2千万円、護岸の決壊や崖崩れなどが発生した河川公園では約4億5千万円の被害が確認された。住宅の床上・床下浸水などによる被災届・罹災(りさい)証明の申請件数は計134件に上る。
 市は8日付で農地や道路などの応急復旧費として3億円を専決処分し、対応に乗り出している。園田裕史市長は「国や県からの支援も受けながら、スピード感を持って復旧作業を進めていきたい」と述べた。

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