「若者に分かりやすく核問題を発信したい」 ナガサキ・ユース8期生抱負 長崎大で報告会

活動報告会を開いた「ナガサキ・ユース代表団」8期生の7人=長崎大文教キャンパス

 最新の核情勢を学び、行動する「ナガサキ・ユース代表団」の8期生が25日、長崎市文教町の長崎大で活動報告会を開いた。メンバーは代表団での活動を生かし、「若者に分かりやすく核問題を発信したい」と今後の抱負を語った。
 代表団は県、市、長崎大が人材育成を目的に2013年から毎年選考し、8期メンバーは学生ら7人。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、5年に一度の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に合わせた今春の渡米が取りやめになるなど、多くの活動に影響が出た。
 新型コロナで行動が制限される中、8期生はオンラインでNPT加盟国関係者や非政府組織(NGO)との意見交換会、在外被爆者問題などを伝える発表会といった活動に取り組んだことを報告。長崎大3年の三宅凜さん(20)は「オンラインの活動に切り替えたからこそ参加できたイベントや、つながりを持てた人たちがいた」と振り返った。
 昨年12月から活動を始めた8期生は、8月末で任期を終える。同大3年の筬島葵さん(21)は「どうしても、核兵器の問題は若者には難しい。今後は学んだことをかみ砕いて、分かりやすく同世代に伝えていきたい」と話した。
 報告会には学生や市民ら約30人が参加し、オンラインで約40人が視聴した。

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